主人公たちの両親は、子連れ同士の再婚とはいえ、フェアであろうとし、血の繋がらない兄弟で傷つけあったわけでもなく、物質的に窮乏していた様子はない。ただ、大人達は秘密を抱え、あるいはいなくなった実の親について語らず、子供たちに真正面から向き合わずに大きな大きなelephant in the roomを抱えたままにしておくことが、いかに子供を押し潰してしまうか。そして出生と実存の絶対的肯定がいかに子供にとって必要であるか。老年にさしかかってようやく安らげるパートナーと出会えたリリと同じく、他の子供たちも自分の居場所を見つけられたと信じたい。