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  • 破壊系資本主義――民主主義から脱出するリバタリアンたち
    4.0
    1巻3,960円 (税込)
    〈もはや自由と民主主義が両立するとは思っていない。自由至上主義者が取り組むべき大仕事は、あらゆる形態の政治から逃れる方法を見つけることだ〉。テック業界の世界的な大立者で、リバタリアンとしても有名なピーター・ティールは、民主主義なき資本主義という夢をこうぶち上げた。だが、大仕事に着手したのは彼ではない。徹底的な市場原理に基づいて経営されていた香港。十全の経済的自由を実現しながら民主主義的には不完全な領域……。この「ゾーン」に心酔したのは、新自由主義の偶像ミルトン・フリードマンだ。新自由主義知識人らは、香港をテンプレートとして、ゾーンを世界中に広めることを夢見た。この夢想は、タックスヘイブン、自由港、経済特区など、さまざまな姿をとった。既存国家の規制から自由な海上都市というSF的構想すら真剣に取り組まれている。ロンドン、シンガポール、南アフリカ、米国、未承認国家ソマリランド、ドバイ、メタバース……実験場は世界各地に及ぶ。「低能な多数者の専制」を脱出し、ゾーンを建設する願望は、低能とされた人種からの隔離主義や21世紀版植民地主義にしばしば結びつく。テック右派に影響を及ぼすカーティス・ヤービンは、シリコンバレーによるホンジュラスでのゾーン建設構想を〈非欧州人は欧州人に支配されていたときのほうが豊かだった〉と絶賛した。新自由主義研究の画期を成す歴史家が、急進的市場主義者の夢想と実践を追跡する。

ユーザーレビュー

  • 破壊系資本主義――民主主義から脱出するリバタリアンたち

    Posted by ブクログ

    東西冷戦の記憶を引きずっているのか、資本主義と民主主義ってセットで考えていたんだけど、ぜんぜんそんなことない。中国なんかまさにそう。むしろ独裁制、それどころか国家という枠組み自体が資本主義を相容れないとするリバタリアンたちの話。とうぜんウィリアム・ギブスンとかニール・スティーブンスンとかサイバーパンクの話も出てくる。香港から始まり、ロンドン、シンガポール、南アフリカ、米国、リヒテンシュタイン、ソマリア、ドバイ、ホンジェラス、最後にメタバースと、既存国家というか法律や税制から逃れようとする資本家たちの戦い(?)が語られる。そりゃまあだれだって税金なんて払いたくないけどさ。すごい刺激的でおもしろい

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    2026年02月23日

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