ティモシー・パチラットの作品一覧
「ティモシー・パチラット」の「暴力のエスノグラフィー――産業化された屠殺と視界の政治」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ティモシー・パチラット」の「暴力のエスノグラフィー――産業化された屠殺と視界の政治」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
筆者は社会学者。アメリカの牛の屠殺現場、屠殺工場と言える場に労働者として入り、克明にその様子を描く。それは想像以上のむごい世界なのだが、筆者の目的は、都合の悪いものを隠蔽することで世界が成り立っていることを示すこと。ゆえに屠殺工場の説明が、ただの残酷描写であるだけでなく、それが意味するものにまで及ぶ。そしてこの工場自体が最初の一番つらい部分、個性を持った命ある動物から均質化された工業製品になる部分は徹底的に隔離・隠蔽されて成り立っている。この世界そのものなのだ。都合の悪いことは隠蔽することが文明化である、人々は暴力のもたらす恩恵を享受しながら文明人でありつづける。筆者はそれらを可視化する『視界
Posted by ブクログ
権力による暴力がどのように監視・隔離されて社会の中に存在しうるのか、ということを知りたくて読んだ。
そしたら冒頭いっぱつめから屠殺場の事細かな工程と見取り図が出てきて、出鼻を挫かれた。私は屠殺反対論者としてこの本を読むのではないんだ…。
だが、読み進めていくと、作業工程がどのように分断されているのかがよくわかるし、それゆえ死への一撃を食らわせる担当者以外は屠殺に加担している意識がとても低くなってしまうメカニズムもよく描かれていて興味深かった。
フーコーをちゃんと読めば、この辺の論理をもっとクリアに理解できるのだろうなと思う。
今の私のレベルではざっくりレベルの理解。
そして、自分がこの本を