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  • 「皇帝」の世界史
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    「皇帝」という視点から、世界史の構造を読み解く一冊。世界が一体化する以前、それぞれの地域世界に皇帝が出現し、長らくその下で世界秩序が構築されてきました。中国の皇帝、ヨーロッパのローマ皇帝、イスラーム世界のカリフ、中央ユーラシアの大カーンが、その代表です。ですから、皇帝を軸に世界史を見ていくことで、世界史を貫く力学的な構造や原理、ダイナミズムを浮き彫りにすることができます。本書では、世界各地の「皇帝」位の誕生と地域世界の成立を描いたうえで、それらの権威同士が接触・衝突しながらも、その理念を損なうことなく存続して世界を動かしてきた様相(=世界史)を解説しています。皇帝は古代から現代に至るまで一貫して続く地位であって、世界と直結する存在・概念です。しかしながら、現在、上記の皇帝位は、不在・空位となってしまいました。一方で、中国やロシアの振る舞いを見る限り、それらは今もって権威を有していて、その理念が国際政治の潜在的な動因となっているようにも見えます。なぜそうなったのでしょうか。「皇帝」を視座に世界史を通観して、その理由も明らかにしていきます。

ユーザーレビュー

  • 「皇帝」の世界史

    Posted by ブクログ

    「皇帝」を軸に、世界史を俯瞰できた。
    中華皇帝、西ローマ皇帝、東ローマ皇帝、カリフ、カーンを、世界を支配する「皇帝」とみなす事で、世界史の大まかな流れが、だいぶ分かりやすくなった。近代以降(ナポレオン、あるいはオーストリア皇帝フランツ1世以降?)に登場する皇帝を、新たに「国民国家の皇帝」として捉えたのも、画期的な見方だった。
    あまり細かくならないながらも、重要な所をしっかり押さえられているように思えた。自分があんまり知らない領域について、代表的な人物や事象をチョコっと取り上げくれると、ちょうどいい難易度になるので、個人的には、本書はちょうど良かった(契丹、エセン、アルタンカーン、ブルガリア帝国

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    2025年09月14日

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