10代へ向けて土日以外の毎日2時間の生放送を続けている「SCHOOL OF LOCK」というラジオ番組があります。
もう20年も実は続いていますが、FMラジオなのと、対象が10代ということで、知らない方も多いと思います。
その番組で現在のまとめ役の立場の方がこの作品の著者、小森隼さんです。
オイラはその小森さんの先先代、遠山大輔さんの時代に40代のおっさんとして、このラジオ番組に出会いました。
「SCHOOL OF LOCK」は「ラジオの中の学校」をうたっています。
だから前述した「まとめ役」のことを「校長」と呼びます。
そしてこのラジオ番組の「リスナー」を「生徒」と呼びます。
故に40代で偶然に電波を拾ったオイラは、最初恥ずかしさをいだきながら聴いていました。
先先代の遠山校長が就任10年を区切りにこの番組を勇退されてからしばらくの間、そのショックの大きさでオイラも卒業したつもりでした。
時はそのタイミングを合わせたように「コロナ禍」と呼ばれる時間を刻み、エンターテイメントの世界も停滞していきました。
仕事も娯楽もどんどんなくなってオイラの友達は、音楽と本とラジオだけになっていきました。
その本も紙なのに、消毒してから読むような、オイラにとっては暗黒の数年間でした。
ラジオはそのような時でも友達のままで、「オールナイトニッポン」等は聴いていました。
しかしながら遠山校長のいない「SCHOOL OF LOCK」だけは、周波数を合わせることが出来ませんでした。
正直「SCHOOL OF LOCK」の裏番組にハマっていきました。
ところがある日、遠山校長の次期校長が数年で退任されるという情報に接しました。
「遠山校長が戻って来るのでは⁈」
淡い期待を持ち「SCHOOL OF LOCK 新校長」と検索をかけました。
検索結果はオイラの待ち望んだ遠山校長ではなく、EXILEグループのパフォーマーだという「小森隼」という名前でした。
遠山校長は吉本興業所属の芸人さんでした。
とても話術にたけていて、遠山校長の話で一人ラジオの前で大笑いしていました。
大好きな校長でした。
それに対して今度の校長はEXILEグループのパフォーマーだという。
ボーカルですらない。
オイラは落胆しました。
このラジオ番組はとても良く、伝統もあるのに、なんでパフォーマー⁈
本気でTOKYO FMに抗議しようとまで考えたこともありました。
何を考えているんだTOKYO FMはと!
ところが、ところが、小森隼校長のSCHOOL OF LOCKを一度だけ聴いてみるか、と思う自分が突如出現しました。
聴こえてきた声は、真剣に10代の生徒と汗をかき・涙を流しながら、慣れない校長という立場に懸命に挑む「小森隼校長」の声でした。
もちろんラジオなので姿形は見えません。
でも小さな頃からラジオが好きで、コールセンターの勤務もあるオイラには、「声のみで相手に伝えることが、いかに大変かを」知っていました。
そして本気で対応しなければ、その声はすぐに相手にバレる怖さも知っていました。
それに当時のオイラは、なにをかくそう40代のおっさんです。
スイモアマイも色々な経験値がありました。
「この小森隼校長のSCHOOL OF LOCKは、聴くべきである」
そこまでオイラの心を一瞬でつかんだ男。
それが、小森隼さんです!
さあ、そんな小森隼校長の作品です!
読みますか? 読みませんか?
オイラは一読をお勧めします。
(ここまでお読みいただいた方に、感謝申し上げます。)