セシル・ピヴォの作品一覧

「セシル・ピヴォ」の「エステルの手紙教室」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • エステルの手紙教室
    4.4
    1巻2,299円 (税込)
    《みなさんの感情や意見には一切口出ししません。手紙の書き方、つまり文章の書き方を教えるのがわたしの役割です》北フランスのリールで書店を営むエステルは、亡くなった父を偲んで手紙教室を開くことにした。参加者を募る新聞広告を出すと、5人から応募があった。孤独な老婦人、重度の産後うつに苦しむ夫婦、仕事にやりがいを見いだせないビジネスマン、そして進路に悩む青年。性別も年齢も異なる参加者とエステルは、手紙のやりとりを通して新しい言葉との出会いに飛び込んでゆく。言葉の力を賛美した小説。"Le Prix Du Roman Qui Fait Du Bien"(癒やしの小説賞)を受賞。

ユーザーレビュー

  • エステルの手紙教室

    Posted by ブクログ

    個性豊かな登場人物たちが、産後うつや家族の死、動物愛護といった重いテーマを率直に綴っているにもかかわらず、物語全体には不思議な軽やかさが漂っている。読後にはむしろ爽やかささえ感じられ、複雑な感情が心地よく浄化されていくような稀有な読書体験だった。

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    2025年11月14日
  • エステルの手紙教室

    Posted by ブクログ

    こんなに心地の良い読書は久しぶりだった。秋に読む一冊としてお勧めしたいし、実写化したら絶対に鑑賞したい。
    フランス北部の街リールで書店を営むエステルは、ふと思い立って「手紙の書き方教室」の講座を始める。(エステルは自分に正直な人だから、講座開設の動機も「ふと思い立った」ように思えた) 集まった参加者は男女6名で、当然ながら書き方を学ぶ理由も様々。参加者同士(エステル相手でも可)で文通し、各内容をエステルが添削する形式で講座は進められる。
    やがて、参加者全員の心境に変化が見られ出して…

    「封筒の中に収められたメッセージには、メールなんかよりもずっと重みがある。ゆっくりと時間をかけて、道筋を残す

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    2025年09月05日
  • エステルの手紙教室

    Posted by ブクログ

    しばらく積読本になっていた。このタイミングでこの本を読めたことは今の私には大きな意味がある。とても心が温まり、浄化される本だった。それぞれ人生の苦難にいる人々が偶然に集まり、手紙教室で文通を始める。たった3ヶ月の文通だが、それぞれ大きく変わる3ヶ月となる。所々に日本が出てくるところも読んでいて、おっ、とサプライズ的な喜び。そして、最後には風の電話が出てくる。そうか、フランス人には死者が生者の生活に入り込む余地はなく、死者を感じることは怖いとの認識なんだ、と改めて死生観の違いを知る。最後は涙を堪えながら読んだ。ジュリエットとニコラの関係、サミュエルと家族、風の電話の件、そして最後までどうなること

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    2025年08月23日
  • エステルの手紙教室

    Posted by ブクログ

    感想。本屋を営むエステルは手紙教室を開こうと思い立つ。集まった5人の受講者にお互いに手紙を書いてやり取りしてもらい、自分はその手紙の書き方について指導する(内容についてはノーコメントで。あくまでも書き方について)。ある受講者に手紙の相手に選ばれ、結局6人のメンバーが手紙をやり取りする。
    見知らぬ他人だったからこそ、手紙だったからこそ語れる痛み苦しみ。家族の喪失、孤独、鬱、パートナーとの確執、そうした一人一人が抱える問題に手紙の相手も敬意を持って返事を書き、自らも辛さを告白する。そんな3ヶ月の手紙のやりとりを終了後エステルが本にした、というのがこの本。
    リアルな事を言えば全員が全員こんな風に心を

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    2025年07月28日
  • エステルの手紙教室

    Posted by ブクログ

    年齢も性別も立場も考え方すら違う6人が「手紙」を通して心を通わせながら次第に相手を思いやり、親密になっていく様子が読んでいて少しずつ分かってくるのが楽しい。
    みんなが心にどこか喪失を抱えていて、初めは「こんなこと続けていて何か意味があるのか」と思っていても、前に進みたい気持ちが同じで、それを応援したくなる。
    翻訳がとても軽快で読み易い。
    日本が登場するシーンもあって、嬉しい演出も良かったです。

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    2025年10月02日

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