「中年太りの鯨飲は代謝の低下ではない」と言っている著者の記事を見かけて気になり読んでみた。
通説の真偽を科学で証明していくスタイル好き。データが掲載されているので納得しながら読めた。
腸内細菌の移植で走らないマウスが走るようになった研究、気になる。
20歳代から基礎代謝に変化がないことに驚き。
それから歩数に関して死亡リスクの観点でみると、フレイルの高齢者では1日5000歩以上でリスクが下がり、フレイルでない高齢者も1日5000~7000歩で頭打ちになるため、無理して1万歩かなくても5000~7000歩を目標に継続することがよいとのこと。
歩数に関する研究がなされているのが興味深かった。
(亀岡スタディ、DOI:10.1249/mss.0000000000003133)
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■カロリーについて
・総エネルギー消費量、基礎消費エネルギー(基礎代謝)いずれも、20歳~60歳までほとんど変化がない
・実際に代謝が落ちるのは成長が止まって身長が伸びなくなる18~20歳
・成長が止まってから1日10キロカロリーオーバーを続けていると、20年後10キロ増えることになる
■筋肉について
・20歳代と60歳代、筋肉量は変わらないが筋細胞(筋繊維)の量が減る
(筋繊維が減った分、筋内脂肪や水分が増えるから筋肉量は変化が見られない)
■脂肪について
・脂肪を燃やして熱を生産する褐色脂肪細胞は、鎖骨付近や胸回りに存在するが、30~40歳代にはほぼなくなる
・白色脂肪細胞は皮下や内臓として蓄えられる
■体重について
・ホリデーウエイトゲイン
・中年太りは男性は40歳前後から、女性は50歳前後から
・エストロゲンは脂肪の燃焼を促す作用がある
・更年期でエストロゲンが減ると内臓脂肪がつきやすくなる
■腸内細菌について
・腸内細菌が食習慣や体の組織を変える説
・腸内細菌が運動の好き嫌いを決めている説
よく走るマウスの腸内細菌を走らないマウスに移植したら走るようになった
(Nature,volume612, page739-747(2022))
・人工甘味料、丼物、超加工食品(ウルトラプロセスフード)が腸内細菌のバランスを変える
■運動について
・ブレイクサーティー 30分ごとに3分立ち上がる
・プラス10
・早いワイドスクワット 3秒に1回×10回×3セット/1日
・スロースクワット 8秒で1回×10回×3セット/1日
・1日5,000〜7,000歩
・1日3分息が上がる運動を
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・小太りがいいのは65歳以上から
・フレイルは3種類
身体的フレイル、精神・心理的フレイル、社会的フレイル
・オーラルフレイル