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  • 風呂と愛国 「清潔な国民」はいかに生まれたか
    4.0
    「きれい好きな」日本の私? 日本人らしさとして語られがちな「毎日風呂に入るのが当たり前」「バスタブでお湯に浸かりたい」という感覚。私たちが無意識に内面化しているこの意識は、いったいどこからきたのだろうか? 西洋人が見た江戸の庶民の入浴習慣から、「日本人は風呂好き」言説のルーツ、家政書で説かれた「清潔な国民」を育てるための女性の役割、さらには教育勅語と関わる国民道徳論で議論された、身体・精神の「潔白性」まで。入浴を通して見えてくる、衛生と統治をめぐる知られざる日本近代史!

ユーザーレビュー

  • 風呂と愛国 「清潔な国民」はいかに生まれたか

    Posted by ブクログ

    不思議なタイトル。
    まず風呂の習慣について、、、我が家も毎晩風呂に入ってる。当たり前と思ってる。
    日本における風呂の歴史を新書はとうとうと語る。
    へえ、江戸時代途中まではつかる風呂は習慣でも何でもなかったんだ、、蒸し風呂?

    江戸時代の風呂というと、男女混浴の銭湯、ときには行為に及ぶ人も、、
    なんてイメージだったが、そんなことはなかったような。
    裸が恥ずかしい、というのは西洋の文化。日本はなんでもなかったようで。
    「湯屋」という名称。

    西洋に追い付け追い越せの明治政府下で湯屋、銭湯が大きく変わる。
    西洋倫理の影響で男女混浴を辞めさせたのは序の口で、
    衛生面から銭湯の普及が始まった。
    逆に言う

    0
    2025年05月18日
  • 風呂と愛国 「清潔な国民」はいかに生まれたか

    Posted by ブクログ

    ニッチな歴史から文化を概観するという試みは好みのもの。それなしの紙幅で淡々と歴史的解明が行われているが、確かにそうだよなという納得感が勝って、驚きのようなものはそこまででもなかった。

    0
    2025年11月08日
  • 風呂と愛国 「清潔な国民」はいかに生まれたか

    Posted by ブクログ

    ▼今われわれが歴史的な常識だと思っているものごとが、実は意外と歴史的には浅い事物である、ということはしばしばあります。だから歴史教育はむつかしいし、ときの権力者の意のままになりやすいってことなんですが。

    ▼日本人が風呂好きで清潔好き、というのは、実は遠い遠い昔からの「民族性」……なんかではなくて。せいぜい19世紀半ば以降の、「西洋のルールに従って、そのルールの中で高等民族にならないと、見下されるし、植民地扱いされてしまうぜ」という大きな日本史の需要の中で作られたものなんじゃないのかな?・・・

    という問題提起を豊富な資料で解説する一冊。

    ▼それなりの説得力がありつつ、それですべては解説しき

    0
    2025年04月20日
  • 風呂と愛国 「清潔な国民」はいかに生まれたか

    Posted by ブクログ

    近代の日本社会で、入浴の習慣がどう意味づけられていくか。
    それをたくさんの資料から追跡した著者の研究を紹介したのが本書だ。

    「はじめに」に書かれた著者のエピソードに共感した。
    子どもの頃、お風呂に入るのが面倒だったり、自分の「入りたいタイミング」じゃないのにせかされたり…という経験は、自分にも思い当たるところがある。
    とすれば、自分の親、あるいはその親たちにも、明治以降に醸成された衛生思想が流れ込んでいたからだ―と、とりあえず言えるかな。
    うちなんかだと、なんとなく経済観念から言っていたのかもしれない気もするが。

    それはともかく。入浴の習慣と書いてしまったが、入浴の装置たる銭湯の「風呂」の

    0
    2025年03月29日
  • 風呂と愛国 「清潔な国民」はいかに生まれたか

    Posted by ブクログ

    愛国の概念が巾があってなかなか面白かった。清潔概念というのも場所と時代で結構動くものなのだな。戦争のあたりで終わっているけれども高度成長期以降の話も読んでみたかったかも。

    0
    2025年02月26日

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