青木海青子の作品一覧

「青木海青子」の「不完全な司書」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 不完全な司書
    4.4
    1巻1,870円 (税込)
    本は違う世界の光を届ける窓 図書館は人と人の出会いの場所 司書の仕事はケアにつながる 奈良県東吉野村にひっそりとたたずむ「ルチャ・リブロ」は、自宅の古民家を開いてはじめた私設の図書館。このルチャ・リブロの司書が綴る、本と図書館の仕事にまつわるエッセイ。 人と接するのが苦手で、本という「窓」から外の世界と接してきた。そんな著者が自らの本棚を開放することで気づいた「図書館」の本質的な効用。精神疾患を抱える「支えられる立場」から、司書という「人を支える立場」になりえた体験を通じて、司書の仕事の豊かさ、奥深さ、そして本という「窓」の持つ力が伝わってくる。 読むと訪れてみたくなる、ある個性的な図書館の物語。写真・宗石佳子。 “私の来し方には、いつもそこに「本」と「生きづらさ」が座しています。自分自身の読んできたものと、読書の周辺を紐解くだけで、「この人、よく生きていたなあ」と何やら放心してしまいます。ルチャ・リブロはそんな私自身の読んできたものを開いたような場所で、だからこそ、少ししんどい状況にある人が、ふとこの場所を見つけて遠い道のりをやってきてくれるのではないかと考えています。(「まえがき」より)” 【目次】 ■1 司書席から見える風景 不完全な司書 本という窓 古い家で、いとなむこと 蔵書を開くことは、問題意識を開くこと ルチャ・リブロの一日 公と私が寄せては返す 窓を眼差した人 時間がかかること、時間をかけること 諦めた先の諦めなさ ペンケースを開け放つ 森から来た人達 知の森に分け入る 葛根湯司書 図書館への道 ルールとのつきあい方 偶然性と私設図書館 夜の海の灯り ■2 クローゼットを開いて クローゼットの番人が、私設図書館を開くまで 幽霊の側から世界を見る 当事者であること、伴走者であること 絶対あると思って探しに行かないと見つからない 探求のお手伝いが好き、レファレンスブックが好き カーテンに映る影 本と暴力と 光の方へ駆ける 窓外に見えるもの 旅路の一里塚 明るい開けた場所に出られるような言葉 ■3 ケアする読書 デコボコと富士正晴 書くことのケア性について 「分からない」という希望 生きるためのファンタジーの会 木炭で歯をみがくことと、オムライスラヂオ 私の影とのたたかい 背後の窓が開く 「土着への処方箋」のこと 「本について語り合う夕べ」のこと ■4 東吉野村歳時記 峠をのぼるひと、のぼる道 屋根からの手紙 とんどと未来 馬頭観音祭と、往来と

ユーザーレビュー

  • 不完全な司書

    Posted by ブクログ

    ここ最近読んで特別にすきだった本。
    筆者の方のやわらかい感覚が読みやすい。
    自分のメンタルをコントロールしろ、って言われることが多いけど、コントロールしきれなくても良いと筆者の方の言葉を読んでとても目から鱗だった。

    0
    2025年01月26日
  • 不完全な司書

    Posted by ブクログ

    奈良県東吉野村にある「ルチャ・リブロ」の司書の方のお話。

    言葉のひとつひとつが丁寧で、繊細で、あたたかで、惹き込まれました。

    人を大切にすること、人生を大切に生きていくことについて改めて考える機会になりました。

    0
    2024年06月13日
  • 不完全な司書

    Posted by ブクログ

    著者の出来事や人に向き合う・寄り添う力が魅力的だと思った。
    その中でも、「不可能なこと、できないいことをそのまま受け止める」「わからないことの希望」という章は印象に残った。
    ネガティブなことと向き合うからこそ、それ以外の解釈を見つけられるのかもしれない。

    0
    2024年05月25日
  • 不完全な司書

    Posted by ブクログ

    今の私にとっては、滋養のあるエッセイだった。
    じわじわ私の中に染み入り、血となり肉となるだろうエッセイ。

    0
    2024年03月25日
  • 不完全な司書

    Posted by ブクログ

    心に残った言葉

    『公と私が寄せては返すような場所で、エンドユーザーとしてではなく、手の届くところにある公を共に作っていく。そんな経験が積み重なることによって、公に対する無力感が砕かれ、社会を一緒に形作る一歩になれば』

    0
    2024年03月20日

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