作品一覧

  • ルポ リベラル嫌い――欧州を席巻する「反リベラリズム」現象と社会の分断
    4.3
    1巻2,090円 (税込)
    〈「もう、リベラルはうんざりだ」?〉 極右に惹かれる若者たち、移民を不安視する労働者たち、敵視される団塊世代、そして高まるEUへの不信感……。 近年、欧州で広がる「反リベラリズム」感情の底流には、一体何があるのか? EU本部の置かれるベルギー・ブリュッセルに赴任した著者が、揺れる欧州の現場に取材し、不安の根源に迫る、渾身のルポルタージュ! --------- 【目次】 ■プロローグ……リベラリズムの行方 ■第1章…………若者 vs. 団塊世代?──敵視されるリベラル ■第2章…………移民とグローバリゼーション──広がる経済不安 ■第3章…………緊縮がもたらした分断──リベラル・パラドックス ■第4章…………ブレグジットの背後にあるもの──取り残された人々の怒り ■第5章…………ポルトガルの奇跡──「反リベラルのメロディー」を越えて ■第6章…………新型コロナとインフレ──問われるリベラリズム ■エピローグ……未来へと一歩を踏み出す

ユーザーレビュー

  • ルポ リベラル嫌い――欧州を席巻する「反リベラリズム」現象と社会の分断

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ルポ リベラル嫌い」
    著者:津阪直樹
    なぜリベラル嫌いか?今までリベラルは経済的弱者、貧困層、労働者、高学歴以外の味方だったのに、グローバル化による経済環境の変化により、それらの人々への味方や支援を減少させ、経済的強者、富裕層、高学歴が入り、その人達への味方や支援が増加したからだ。期待していただけに裏切られた気持ちが大きく、リベラル嫌いになった。だから、保守は最初から相手にされてない。代わりに極右、移民排斥に魅力を感じるようになった。

    著者は朝日新聞の記者でヨーロッパを取材している。経済・金融の取材経験が多くロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで公共政策修士号を取得しているだけあって、経

    0
    2025年06月10日
  • ルポ リベラル嫌い――欧州を席巻する「反リベラリズム」現象と社会の分断

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    現役の新聞記者が掬い上げた事実や想いを一冊に閉じ込めた記録。新聞紙面に収めきれなかったその記録が丁寧にかつ勢いよく紡ぎ出されている。

    自国ファーストか全体主義か。EUの理念である「戦争経験を踏まえた平和のための共同体」「民主主義のシンボル」は素晴らしい。一方で、28カ国にはそれぞれの背景や事情があり経済力が異なり国益を重視することを優先せざるをえない。緊縮を押しつければ国民は動揺し反発するばかりだ。「これはどこかの企業と同じだな」と企業人なら思うし、「これは我が家のことだ」と大家族の主人は思うだろう。「自国ファースト」は仕方ないとの見方もあるが「自国オンリー」になるべからず、国のトップは説明

    0
    2023年09月09日
  • ルポ リベラル嫌い――欧州を席巻する「反リベラリズム」現象と社会の分断

    Posted by ブクログ

    タイトルとは異なり、さらっと読むつもりが、存外面白い経済ルポ。欧州各国での移民と緊縮財政による経済的な影響と、財政金融キーパーソンへのインタビュー。
    左右両翼がいずれも緊縮に走ることで経済が低迷している現状。旧保守の自由経済と緊縮財政を、新しい道として引き継いでしまった左派による失政と、それに対する中低層の反感。同じく移民による低所得層の競合からの貧困化など。ポルトガルの成功例は光明ではあるが、緊縮による失敗だけ語られるので意図的な感じ。

    0
    2025年01月17日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!