アベル・カンタンの作品一覧

「アベル・カンタン」の「エタンプの預言者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • エタンプの預言者
    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    65歳、元大学教師。リベラルで、しがらみのないインテリのつもりだった。まちがえた選択をし続けて65年。どうやら私は、社会から取り残されたらしい。 フロール賞受賞のほか、ゴンクール賞、フェミナ賞、ルノードー賞、アカデミー・フランセーズ小説賞、ジャン・ジオノ賞の6賞候補! 現代社会への痛烈な批判を込めた超弩級の注目作! かつてタレント歴史学者を夢見たロスコフは、落ち目だった。95年に「冷戦下米国のソ連スパイ事件」を巡る書籍を刊行したが、翌日CIAが機密解除、本は一夜にして紙くずに。妻とは離婚し大学を退職、酒浸りだったロスコフは、同性愛者の娘のフェミニストの恋人に刺激され、研究を再開、サルトルやボリス・ヴィアンと親交があったアメリカの詩人・ウィローについての書籍を刊行する。客わずか5人の出版記念トークショーの席上、ロスコフはウィローが黒人であることを記述しなかった理由を問われる。翌朝掲載された匿名のブログ記事が炎上し、ロスコフはレイシストだという非難にさらされる。さらに自分を擁護するツイートに返信したロスコフは、炎上を煽ってしまう。ツイートした知人は、極右政党に入党していたのだ――。

ユーザーレビュー

  • エタンプの預言者

    Posted by ブクログ

    めっちゃ面白かった。1日半で読んでしまった。こんなペースで読んだのは『正欲』ぶりか。

    世の「パラダイムシフト」を完全に見逃し時代の流れから振り落とされ、それでも過去の輝かしい日々にしがみつき続ける哀しき爺。主人公は「文化の盗用」やら「声の奪取」など、語の意味を説明され、それが指すところを理解できても、本当の意味では自らの行為の重大性がわからない。その理由は、彼が白人ヘテロ男性であり、その属性に自動的に付与される特権に対して完璧に無自覚である点に集約されている。自身がもはや時代に取り残された人間であると悟るタイミング、彼自身が変われたかもしれないタイミング、炎上を抑えられたタイミング…等々、複

    0
    2025年03月31日
  • エタンプの預言者

    Posted by ブクログ

    面白かった
    社会についていけないおっちゃんのあれやこれや
    私も30年後これになってるかもと恐れ慄きました

    0
    2024年02月09日

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