川村孝の作品一覧
「川村孝」の「職場のメンタルヘルス・マネジメント ──産業医が教える考え方と実践」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「川村孝」の「職場のメンタルヘルス・マネジメント ──産業医が教える考え方と実践」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
・「いい子を演じ続けると、いつの間にか本物のいい子になれる」
・「好き」と「得意」を分ける
・話は人のためにする
・現実にあり得ないことや批判は肯定も否定もしない(「へぇ〜、不思議ですね」)
などの処世術的な話から始まり、中盤からは本格的なメンタルヘルスについての話題(A・B・C型のパーソナリティ、自閉症、鬱病など)が取り上げられる。あまり難解になりすぎずバランスよく書かれていて、初学者にもかなり易しい内容。著者本人はわかりやすいと言われることをあまりよく思っていないらしいが(本文中にある)、メンタルヘルスについて知りたいと思っていた私にとってはわかりやすさや言葉の受け取りやすさも含めてちょうど良い本であった。
Posted by ブクログ
職場で部下のメンタルヘルスに気を配る必要性からこの本を手に取りました。
冒頭で見かけた「無理を引き受けるとすれば、それは会社」というフレーズが強く印象に残りました。この言葉は、多くの人々が職場で抱えるプレッシャーとストレスが自責的に作用してしまう現実について深い理解を表している気がします。ここを勘違いして、「仕事のために自分の人生を台無しにしてはなりません。」
第1部では、職場で明日から行える具体的なアドバイスが紹介されていて、とても実践的だと感じました。特に第2章では、特に上司が部下に対して普段からどのように接するべきか、ケアを提供することの重要性が説明されています。
第2部では、気質・性格・人柄の違いに始まり、抑鬱状態やパーソナリティの歪み、不眠、ストレスなど、多様な心理的な問題について解説されています。これらの問題が発生する理由や、それらを克服するための対処法(克服できないものはどのようにアプローチすべきか)が掲載されていて非常に役立ちます。
第3部では、職場におけるメンタルヘルスのサポートについて説明されています。そのため視点が上がって制度を俯瞰する形になっています。残念ながら状況が悪化して休職しなければいけないこともあるでしょう。そんな場合の復職までの流れ、法令はどのような保護を用意しているのか、産業医の役割などが職場をベースに記述されています。
肝心なのは「ちょっとヘン」と感じた段階で周囲がサポートすること。上司が一人で抱え込むと抑鬱状態になってしまうこともあるから、更に上司を巻き込んだり、人事や産業医とも協働しながら本人が本来の能力を発揮できるように力を尽くす。これらが本書から学んだ内容です。本書は産業医として長年現場を見てきた著者だからこそ書ける、理論的な内容だけでなく職場での実践法を含んだ素晴らしい本です。
一つだけ物足りない点があるとすれば、「ちょっとヘン」な段階で、部下や同僚とどのように接するべきなのかが書かれていないところです。日常での接し方は第1部によく書かれていますが、危険になってきたときの対処法は産業医や人事に相談しましょうとしか書かれていないのです。現実の職場では産業医が名目だけで機能していないケースや人事の関与が期待できないケースもあると思います。あるいは本人が拒否することも考えられます。大事にされるのを懸念することもあるでしょう。そんななかで本人が退職や最悪な手段に至らないように現場がどのように立ち回るべきかが知れると、より具体的で実践的だなと思いました。
とはいえ全体としてスッキリしていながらとても充実した内容の本です。職場のメンタルヘルスについて考える必要がある人がまず最初に取るべき本としてお勧めできます。