ユーザーレビュー 標本作家 小川楽喜 遥か先の遠未来。人類最高の文学作品を完成させるために復活させられ、半永久的に執筆させられることになった標本作家たち。筆者と読者の関係、人はなぜ物語を紡ぎそして読み継いでゆくのか。人間が人間であることの不可思議さを描いた、SFであり、ホラーであり、恋愛小説であり、ファンタジーであり、ミステリーでもある...続きを読む紛れもない文学があった。 Posted by ブクログ 標本作家 小川楽喜 これSFってより純文学だよお!とんでもない量の文字の暴力。最初の説明が長いので、そこを耐えられるかどうかが勝負。作家、読者、人間のエゴみたいに焦点があたっていくにつれ、展開が良くなっていったように感じた。 Posted by ブクログ 標本作家 小川楽喜 SFにしては、人類の後の生命体がすごい技術を持っている、というだけであまり理論立てられていない。どちらかといえばファンタジーだと思った。 生命体を満足させるため、小説を書き続ける標本となった作家たち。 この作家のモデルがどれだけ分かるかで、この作品に対する面白さが変わってくるように思う。実に深い小...続きを読む説讃歌。 Posted by ブクログ 標本作家 小川楽喜 幻想的な純文学SF。人類が滅びた世界の新たな知性体(玲伎種)によって、小説を書くためだけに標本化された作家たちと巡稿者。書くことと読むこと。書く者と読む者。献身の裏にある身勝手な要求と渇望される側の重圧。”彼は書き上げてから死ななければならず、私はそれを読んでから死んでゆかねばならない” “人類最後...続きを読むの創作物を生み出すための、番いとなった奴隷” クレアラを選べなかったメアリ。そんな彼女とセルモスの関係が究極すぎる。いいものを読んだと思う。 Posted by ブクログ 標本作家 小川楽喜 人類滅亡後、知生体により再生された10人の英国の作家たち、不死処置を施され収容施設で、異才混淆という名の共著の執筆を続ける。原稿をまとめる、読者でもある巡稿者が、共著をやめひとりで書くことを提案する。 はるか未来という状況を作って、過去の作家・作品への愛を語る。作家にとっての読者の存在の重要性もほ...続きを読むぼ並列に語られているところが興味深い。 Posted by ブクログ 小川楽喜のレビューをもっと見る