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Posted by ブクログ
当たり前に自分の頭上に架かっている電線。
あまりに当たり前の存在すぎて意識の俎上にのぼったことがありません。空気みたいなもので、その魅力だとか存在についてとか考えたことがありませんでした。
石山蓮華さんはそれをちゃんと見ていたんだなあと、その視点の置き方に興味を持ちました。
読むと電線の魅力がよく伝わります。それ以上に視線の置き方というのでしょうか、視座の豊かさに魅了されます。
最後まで読むと、その視座の豊かさは電線に留まらず石山蓮華さんの思考そのものへとベクトルが向いていたように思います。
あとがきがとりわけ秀逸です。
あれだけ丁寧に関係者にお礼を綴るあとがきを初めて読みました。人柄