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  • 大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想
    4.4
    1巻968円 (税込)
    大東亜共栄圏とは、第2次世界大戦下、日本を盟主とし、アジアの統合をめざす国策だった。それはドイツ・イタリアと連動し世界分割を目論むものでもあった。日本は「自存自衛」を掲げ、石油、鉱業、コメ、棉花などの生産を占領地に割り振り、政官財が連携し、企業を進出させる。だが戦局悪化後、「アジア解放」をスローガンとし、各地域の代表を招く大東亜会議を開催するなど変容し、迷走する。本書は、立案、実行から破綻までの全貌を描く。 目次 序 章 総力戦と帝国日本―貧弱な資源と経済力のなかで 第1章 構想までの道程―アジア・太平洋戦争開戦まで 第2章 大東亜建設審議会―自給圏構想の立案 第3章 自給圏構想の始動―初期軍政から大東亜省設置へ 第4章 大東亜共同宣言と自主独立―戦局悪化の1943年 第5章 共栄圏運営の現実―期待のフィリピン、北支での挫折 第6章 帝国日本の瓦解―自給圏の終焉 終 章 大東亜共栄圏とは何だったか

ユーザーレビュー

  • 大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想

    Posted by ブクログ

    大東亜共栄圏の概説といったもの。戦争遂行の大義名分程度のものだと思っていたが、総力戦体制を構築するための重要な経済圏として活動していたことを理解した。船舶量が全ての経済活動のネックになっていることは特に重要であると考える。

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    2025年05月13日
  • 大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想

    Posted by ブクログ

    大東亜共栄圏の構想から瓦解までを解説している一冊。
    現代と同様に輸入に頼っていた日本は、欧州勢力の不均衡に巻き込まれ経済的に疲弊していきます。
    戦争を前提にしていない立場にも関わらず、自給圏の拡大は欧州植民地であるアジア諸国へと向かうことになります。
    そんな場当たり的な流れで日本の無茶なプロジェクトは進められ管理しきれずに終わっていくのですが、敗戦後の賠償が経済的なものではなくアジア開発のための役務賠償となった点はある意味誇れると感じました。
    当時の日本は敗戦しても指導的な立場を強制されるほどに役立つ存在であったということです。
    まともに計画をすればこのような失敗はなかったと思いますが、情勢悪

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    2023年02月21日
  • 大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想

    Posted by ブクログ

    そもそもが無理なのだろうが、もっとうまくできたのだろうか。また、他国はもっとうまくやっていたのか。そういう次なる疑問を引き出してくれる名著

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    2022年09月21日
  • 大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想

    Posted by ブクログ

    大東亜共栄圏構想が大日本帝国の敗戦によって瓦解してしまったことは今さら言うまでもない。しかし、その構想の中身、歴史的な位置付け、我々が学ぶべき教訓・意義についてはきちんと認識されていない部分が多い。また戦争が進行していく過程で海上輸送能力が失われてしまったということ以外の「失敗の原因」についても同様だ。本書はそうした基本的だが大事な部分を新書というコンパクトな形でわかりやすく示していて大変有意義である。

    まず大東亜共栄圏が東南アジア中心に理解されがちななかで、著者は朝鮮・台湾を含む「日本」と北支・満洲の重要性をあらためて強調する。とりわけ1930年代のブロック経済形成の延長上に南方資源の獲得

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    2022年08月23日
  • 大東亜共栄圏 帝国日本のアジア支配構想

    Posted by ブクログ

    帝国主義としての日本が海外で何をやったのか?

    というのが最近の関心事。この本は、その辺りを経済的な部分を中心に整理してくれている。

    一言で言うと、グランド・デザインのない行き当たりばったりの政策と言うことになる。

    総力戦の世界になって、日本だけでは戦争を戦い切る資源がないため、大東亜共栄圏が構想されるわけだが、そんなにしっかりとして戦略があるわけではない。

    戦争で勝ったり、負けたりする中で、泥縄的にいろいろな政策が検討されたり、現地にまかせられたり。。。

    この戦略のなさ。

    これでは、もともと勝てるわけのない戦争が、全く勝てる可能性がなかったことが明確になった。

    0
    2024年05月26日

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