邱挺峰『拡散 上 大消滅2043』文春文庫。
台湾発の華文バイオSFスリラー。
近未来を舞台にワインに関する蘊蓄がふんだんに描かれながらも、派手さは全く無く、静かに1テーマで世界規模のサスペンスが進行するという感じ。予想外に退屈な作品。
2053年、多国籍企業モンテスキュー社に所属する主人公の私はワイン生産地をめぐっていた。10年前にワイン用のブドウの樹を死滅させるウイルスがパンデミックを起こしてワイン産業は壊滅しかける。ウイルスに対抗するにはモンテスキュー社の供給するワクチン以外には無いという状況が続く。
本体価格850円
★★★