作品一覧

  • 岩波書店の時代から ――近代思想の終着点で
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    1960年代からポストモダンの時代を通じ岩波書店で多彩な出版活動を展開した大塚信一に、同じく編集者だった堀切和雅が問う――脱魔術化され、人間の精神が寄る辺をなくした近代において学問や芸術は何と格闘してきたのか。河合隼雄・中村雄二郎・大江健三郎・山口昌男・宇沢弘文・木田元・磯崎新らとの仕事を組織しつつ、何を理解しようとしてきたのか。近代の思考もまた新手の魔術だったのではないか。我々はなぜ地球的破局に向かう終着点にいるのか――人類の思想史を対話でたどる。 【目次】はじめに 堀切和雅/第1章 「敗戦」のアンビバレンス/第2章 「近代」という問題群をまるごと問う/第3章 日本近世・準備された逆説/第4章 言語と「場」、そして意識/第5章 「主体」の観念、以前/第6章 「心」──変性するもの/第7章 ポストモダン思想の淵源/第8章 リアリズム・ニヒリズム・ファンタジー/第9章 トポスと人物/第10章 思考空間としての社会/第11章 「場所」から考える/第12章 脱魔術化と再魔術化/第13章 生・ロマン・崇高/終章 いま、破局に至るのか/あとがき 大塚信一/人名索引
  • 演劇に何ができるのか?
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    演劇に何ができるのか? 生を手探りする若者たちとの演劇、歴史にコミットメントする演劇、魂の救済のための演劇……人間の心と身体に直接訴えかけ、人間解放と人間肯定をもたらす演劇。演劇にできることはまだまだ無限にある! 総合芸術ともいわれる演劇の可能性とその意義について、三人の異色の演劇人が語りつくす!!

ユーザーレビュー

  • 岩波書店の時代から ――近代思想の終着点で

    Posted by ブクログ

    堀切和雅さんが岩波書店の大先輩である大塚信一さんと対談をして、戦前から戦後を生き抜いた著名作家の言動を例に出しながら、両人の自説を繰り広げた本。読み終わると「日本人いや人類の道は、これで良かったのか?」と壮大な感慨が浮かんでくる。
    堀切さんは1960年生まれで私の年齢に近いので、自分が生きてきた時代は、日本全体の歴史からするとどんな時代だったのかが概ね理解できる。
    大塚さんの回顧録とも言える内容だが、近代の日本の思想史の履歴を紐解いて、今現在の日本の問題点をあぶり出している。
    今、宗教は科学によって消滅したように見える。しかし、それに代わって人知を超えた大災害が神の啓示の代行をしているのでは?

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    2024年10月02日
  • 岩波書店の時代から ――近代思想の終着点で

    Posted by ブクログ

    ポストモダン時代の生き証人、もとい出版社側の人間の視座がどういうものだったかが垣間見えるのは、表に出る側の思想家や作家のそれとは違ったものがある。
    得るものというべきか、咀嚼に苦しむ感がないでもないが、対談形式のおかげでそういった難解さもひとまず読み終えられたのはよかったか。

    0
    2024年07月28日

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