作品一覧

  • 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想 (上)
    3.0
    1~2巻2,860~3,080円 (税込)
    ウェーバー,ルカーチ,シュミットから,サルトル,フーコー,ハヴェル,ハーバーマスまで,二〇世紀ヨーロッパを舞台に,民主主義をめぐって数々の思想家たちが織りなしたドラマ.戦間期を扱う上巻は,民主主義の新しい思想的実践とその挫折を描く.戦後を扱う下巻では,冷戦下で三つの民主主義が競合し,文化変容を遂げる世紀末までを扱う.

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  • 民主主義のルールと精神――それはいかにして生き返るのか
    3.0
    1巻3,960円 (税込)
    民主主義は終わった、機能不全に陥った民主主義には欠陥がある、と言われて久しい。しかし世界の専制主義的リーダーやポピュリストを見れば、みな民主主義者を標榜している。その上で民主主義を骨抜きにしようとしているのだ。民主主義を手放したがっているのは、普通の人びとではない。本書で著者は、アメリカをはじめ世界各地で起きている現象を分析しつつ、民主主義の原理を明快に説き、政治とはそもそもなにか、民主主義のインフラストラクチャーとはなにかを明らかにしていく。「この本は政治マニュアルではない。私たちには本来の原理について考える時間があり――またその時間をつくるべきでもあり――本書はそこにひとつの可能性を賭けている。この原理は特定の具体的制度や政治の細かいルールを定めているわけではない。それどころか民主主義のあり方はひとつに限られないし、民主主義の営みには複数の方法がある(民主主義を装う方法が複数あるのと同じように)」(本文より)。的を射た指摘に何度もうなずき、著者のユーモアに苦笑し、または凍りつきながら、読者はさまざまな考えをめぐらせることだろう。民主主義の再生という長い道程にむけて。『ポピュリズムとは何か』『試される民主主義』で注目の政治学者。そのエッセンスを凝縮した1冊。

ユーザーレビュー

  • 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想 (下)

    Posted by ブクログ

    民主主義は、一次大戦とロシア革命を機に新しい思想と実験が始まり、ファシズムと二次大戦を経て、ソ連型社会主義と西欧型社会民主主義、それにキリスト教民主主義が三つ巴となって展開していく様を丁寧に記している。完全には理解できなかったが、勉強になった。
    「決定権力を、資格ある専門家にではなく、無資格の労働者に与えても意味がない」p35
    「自由民主主義の安定を脅かす最大の脅威: リスク、不確実性、無知の3つの悪(ケインズ)」p37
    「戦争が国民をより均質化し、国民内部の階級差を減少させた」p43
    「社会主義は、その指導者がいかに人道的で善意に満ちていても、必然的に、計画を担う中央の権威を樹立することにな

    0
    2019年12月02日
  • 民主主義のルールと精神――それはいかにして生き返るのか

    Posted by ブクログ

    民主主義について、人民(国民)、政党、メディアといった構成要素やその理念に沿った健全さを保つために必要なルールについて語っている。あくまで欧米風の民主主義について語っているため、中東など文化的に相容れない可能性のある環境について触れられてはいない。とはいえ、昨今、民主主義国家において権威主義がそれを打ち砕こうとする中、曲がりなりにも民主主義国家に住む者として学ぶに値する内容だと思う。もとから権威主義的な国家より、民主主義の中からそれを侵食しようとする権威主義のほうがより危険であろう。

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    2022年12月14日
  • 試される民主主義 20世紀ヨーロッパの政治思想 (上)

    Posted by ブクログ

    政治思想史を専門とするドイツ人学者による20世紀のヨーロッパ政治思想史。第一次大戦、ロシア革命当時からの主としてドイツとロシアに着目し、ヨーロッパの政治思想の変遷を明らかにしている。基礎的な知識のない私にとって理解するのが難しかった。
    「20世紀は何よりも「イデオロギーの時代」と捉えられることが多い」p3
    「イデオロギーは「政治的宗教」と呼んだり、チャーチルのように「神なき宗教」と呼ぶ者もいる」p4
    「どのようにしてイデオロギーがこれほどまでに魅力的たりえたか、を改めて意識することが我々には必要である」p4
    「19世紀末にパスポート管理を行っていたのはオスマン帝国とロシアだけである」p21

    0
    2019年09月30日

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