神田順子の作品一覧
「神田順子」の「死体は語りだす」「地政学世界地図」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「神田順子」の「死体は語りだす」「地政学世界地図」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
ユーモアを交えて死を見つめるベルギーはリエージュの法医学者の著作。
余談だがベルギーに2度訪れたことがある。ブリュッセル、ブルージュ、ユトレヒト、アントワープなどを巡り、ヨーロッパ南部とはまた違う、ひと同士の独特の距離感(決して人懐っこくはないが、話しかけると意外とフレンドリー)が気に入ったことを覚えている。読みながら街に降る陽射しや美しい水路や街並みのイメージが自然にわいて親しみを覚えた。このあたりのフランス語圏の人らしい諧謔に富んだ語り口に、不謹慎ながらときおり爆笑した(ごめんなさい...)。著者が最後に書いている「命がほほえみかけてくれている間は、死を笑い飛ばし、他人と自分を尊重して、有意義に生きよう」という言葉に深く頷いた。まさに、この本の根底にある姿勢だと思う。
深刻になりすぎず、軽妙洒脱に生を謳歌したいものだ。
Posted by ブクログ
面白かった。死を扱うノンフィクション(多少ぼかされてはいるが)である以上、ニコニコしながら読むような本ではないけれど、著者の「ユーモアを持って死を見つめること」というスタンスがこの本を読みやすく面白いものにしていると思う。
DNA検査が思ったよりもずっと最近の技術であること、
死体が腐敗していく過程で体の中で起こること、
虫が法医学の世界では大いなるヒントを与えてくれること、
そして、人は思ったより簡単には死なないし、思ってもないようなことで死ぬのだということ。
知らないことを、プロが、誰にでもわかる言葉でユーモアを交えて解説してくれるという本は、どんな分野においてもありがたい。
中でも法医学の分野は(アンナチュラルの影響もあり)どうしても興味をそそられる。
著者の次作以降の作品も早く翻訳されて欲しい。
Posted by ブクログ
似たような内容で「検視官の現場」という新書も持ってるけど統計やら何やらが多くあまり読みやすい本ではなく我が家の積読コーナーに埋もれているが、この本は軽妙な語り口で小難しい話は少なくとても読みやすい。(確か検視官は警察官、公務員で、法医学医は医者だったような)
死、死者、ご遺体には当然ながら人間として法医学医として真摯に向き合い、日々死体の声を聞き、自殺か事故死か殺人かを見極めるその仕事ぶりに頭が下がる。腐敗や臭いや虫など強烈な現場の検分や遺体の解剖をするこのような人たちがいるからこそ真実が明らかになる。おぞましい状況の連続ではあるけど、著者のユーモア溢れる文章や表現でビックリするようなケースや日常がこれでもかと綴られていて思わず吹き出してしまうところもありとても面白い。事実は小説より奇なり。人間てホントに想像力がたくましい。そして悪事千里を走る。死体は口をきくことができないけど法医学医が手を尽くして調べてくれるおかげでその無念や本意が生きている人間に届けられる。
「いつの日か死が私に微笑みかけるまでは、死を笑い飛ばしたいと思っている。」
「この本に終わりがあるように、命にも終わりがある。
だから、命があなたに微笑みかけているあいだは、他人と自分自身を尊重して、人生を満喫することを忘れないでほしい。死があなたに微笑みかけるまでは。」
所詮この身はいつかその動きを止め腐って無くなってしまう。
毎日、様々な死を見つめる人が最初と最後に伝えてくれるこの言葉は明るくて優しい語り口だけど重い。肝に銘じて生きよう。