『サステナブル・キャピタリズム』(長坂真護)を読んでいる時にバンクシーの名前を発見し、読む事になった『BANKSY』(ジョン・ブランドラー、アレッサンドラ・マッタンザ)。
読む前から名前は聞いた事があるけど、どんな人かは知らないので知ろうと思いました。
そして以下感想3点。
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❶今までいろんな所でアートを見る時に作家プロフィールから見る事かあったかどうか
→私の場合は作品を見て何かを感じ、それが自分で良い物であったならプロフィールを見るという流れが常だった気がする。
なので、「バンクシーが一体何者なのか?」という事に対する細かな答えはそんなにいらないかな…と思えてきた。
サザビーズオークションの事件はビックリしたけど、
「世界で政治・環境問題・移民について訴えている人がいる」っていうことぐらいで良いかな…と。
❷シンプルにカッコいい
→バンクシーはユーモアのある絵をビックサイズで描いててカッコいいなと思ってて、『ブルーピリオド』(山口つばさ)の村井八雲のよう(八雲はストリート・アートではありませんが)。
アートは、そこにこめられた意味が【わかりやすい】のと、【知識がないとわかりにくい】のがあるけれど、彼の場合は強烈なストレート。
なので、ページをめくっては「ハーーーーーー」とか「あっ、これ見た事ある」とかいろいろ言ってました。
❸ヨーロッパとアジアの違い
→バンクシーはよく動物を使いますが、その中でダントツに多いのが【ネズミ】との事で、
なんとここでもヨーロッパとアジアではその動物に対する見方が180度違い、前者は【嫌なもの】、後者では【賢く働き者】と分かれる事をここでも発見しました。
龍や狼の話で、この類の話を読んできたんだけれど、まさかネズミにまで表れているとは……。
ホント文化が違うんだな。
リアルな動物の内容と、それらに対する人の捉え方に違いがあって面白い。
【参照】
①『龍の起源』(荒川紘)、
②『ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見』(遠藤公男)
③『絶滅したオオカミの物語: イギリス・アイルランド・日本』(志村真幸 渡辺洋子)など
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最近一冊の本を開くと終えるまで時間がかかりはするものの、いろんな所に関係する感じがして楽しい。