年末年始と休みが重なり、ついつい生活のリズムが変わってしまう今日この頃。しかし、明日からは仕事始まりの方も多いはずだ。体内時計を無視したライフスタイルを送っていると、恐ろしいことになる。
体内時計に注目して研究を重ねている著者による今回の本。予防医療の観点からも注目に値する。本の表紙に心身の健
...続きを読む康は、「時間」がキーワード。とあるように、朝が来たら起きて、夜遅くならないうちに寝て次の日に備える。
ここ最近、注目されるようになってきて、国内外の専門誌、新聞でも取りあげられるようになった体内時計の研究。
病気は科学の進歩とともに減って行っているのかと思ったら、逆に種類が変わってきていると指摘している。その理由は、ライフスタイルの変化、食生活などがもたらす体内時計に大きな影響を及ぼすことが身の回りにあふれるようになってきているからとある。
海外に旅行してきて、日本に戻る、あるいは、海外に行くとどうしても避けられないのが「時差ボケ」だ。日ごろから頭の中にお花畑が咲いていて蝶がひらひら待っているようなおめでたい人は別としてほとんどの人の場合、脳の働きにキレがなくなる。
そんな状態が、不規則な生活を送っているだけで、海外旅行して楽しんだわけでもないのに、「時差ボケ」だけおまけにくっついてくるようなものだ。そこで重要なのが、朝起きたら日の光を浴びることだと著者は強調している。浴びると言っても数分ではなく30分程度浴びることが必要だと述べている。人間もソーラーパネルで充電して動く機械と同じように、日光は重要な働きを果たしているのだなあ。
驚いたのが、あの真っ赤なお花のトナカイには体内時計がないということだ。もしあったらうつ病のトナカイをみることになっただろう。必要のない機能は、そぎ落とすことが重要だな。
楽な方向に流れてしまい、つい生活のリズムが狂う今日この頃。寒いと布団から出るのがイヤでつい2度寝をしてしまう。仕事があればイヤでも起きる。休みともなるとつい布団の中にひきこもりたいと言う欲求に負けてしまう。体内時計のことを考えると、2度寝や3度寝は人生の幕引きを自ら加速させているようなものだ。