作品一覧

  • 〈共生〉から考える 倫理学集中講義
    4.5
    1巻1,056円 (税込)
    「共生」という言葉に込められた様々なモチーフを,孤独,ケア,教育,臨床,エコロジーなど様々な場面における問題群から考える.現代社会の抱える諸問題を,主に倫理学の観点から,これまでの議論を紹介しつつ,集中講義形式のやわらかな口調で解説する.巻末に詳細な文献案内を付し,倫理学の教科書としても最適な一冊.

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  • 現代倫理学の冒険(自由学芸叢書) 社会理論のネットワーキングへ
    値引きあり
    -
    1巻2,090円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 メンバーの自由・平等・福祉をバランスさせる〈まともな社会〉のあり方をどう構想するのか――ロールズに始まる現代正義論は、この問いをめぐって果敢な論争を繰り広げている。著者はまず、その闘技場(アリーナ)へと読者を案内する。ついで学問の社会復帰を進めようとしている応用倫理学の現場からのレポートが記され、結びの架空対話編では、現代倫理学が切り拓いた地平が軽妙な語り口で描かれる。〈関連分野への越境と同時代への応答〉を実践し、規範的な社会理論のネットワーキングを志す現代自由学芸の騎士が綴った、冒険物語。人物データベースを併戴。 【目次より】 まえがき 第一部 現代正義論の構図 序章 正義論への招待 第一章 最大多数の最大幸福 功利主義 第二章 公正と平等 リベラリズム 第三章 国家と市場 自由至上主義 第四章 伝統と解釈 共同体論 第五章 ケアと正義 フェミニズム 第六章 福祉と自由 センの到達地点 まとめに代えて 第二部 応用倫理学の展開 序章 応用倫理学の挑戦 倫理学の社会復帰をめざして 第一章 民主主義と自由主義のパラドックス 第二章 自由・秩序・所有 第三章 リベラリズムの継承と克服 第四章 市民的不服従と新しい社会運動 《抵抗の根拠》を求めて 第五章 現代生物学とバイオ・ポリティックス 「社会生物学論争」をめぐって 第六章 介護・世話・配慮 《ケア》を問題化するために 結び マジカル・ミステリー・ディスコース フーコー、ハーバーマス、ロールズとの会話 啓蒙とカントをめぐって 正義と権力をめぐって 道徳と倫理をめぐって 注 プロフィール●現代の倫理学者たち アロー/バーリン/ブラント/コーエン/ドゥウォーキン/フーコー/ギリガン/ハーバーマス/ヘーア/コールバーグ/マッキンタイア/ノージック/ヌスバウム/オーキン/ロールズ/セン/テイラー/ウォルツァー/ウィリアムズ/ウィルソン 文献表(欧文・邦文) ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 川本 隆史 1951年生まれ。哲学者。東京大学名誉教授、国際基督教大学教授。東京大学文学部倫理学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程を単位取得退学。文学博士。専門は、倫理学・社会哲学。 著書に、『現代倫理学の冒険』『ロールズ 正義の原理』『共生から』 『ケアの社会倫理学』(編著)『マイクロ・エシックス』(共編著)『応用倫理学の転換』(共編著)など、 訳書に、アマルティア・セン『合理的な愚か者』(共訳)キャロリン・マーチャント『ラディカルエコロジー』(共訳)マイケル・ウォルツァー『解釈としての社会批判』(共訳)ジョン・E・ローマー『分配的正義の理論』(共訳)ジョン・ロールズ『正義論』(共訳)などがある。

ユーザーレビュー

  • 〈共生〉から考える 倫理学集中講義

    Posted by ブクログ

    神保町で背表紙に目が止まり、すぐに購入した1冊。読み易かった。『共生』についてこれまで語られてきたことについて、倫理を支柱としながら概観できるような本だった。

    『孤独』『ケア』『教育』『臨床』『エコロジー』と『共生』をテーマに、7日間に渡る集中講義形式で展開された。
    相談支援の専門職という仕事柄ピンとくることもあれば、ハッとさせられることも、息を呑むようなこともあった。

    この本を読んでいたら、先日仕事で一緒になった市役所の福祉担当が言ってたことが蘇った。
    『部署内では自己責任論が渦巻いているんです』

    誤解を含んだ大掴みの『平等』や『公平』の帰結として、自己責任論に至る構図は、これまでも何

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    2024年05月10日
  • 〈共生〉から考える 倫理学集中講義

    Posted by ブクログ

    <共生>から考える 倫理学集中講義
    川本隆史

    7日間の集中講義を収録したもの。講義らしく、本の紹介をメインとしており、読書案内的な位置づけで読むのも良い。
    共生について「調和や一体性の幻想が崩壊し隠ぺい抑圧されていた対立が噴出する状況のもとで、新たな共存の枠組みを模索する問題意識が根底にあり」「現代的意味での共生は自他が融合する共同体への回帰願望ではなく、他者たる存在との対立緊張を引き受けつつ、そこから豊かな関係性を創出しようとする営為」である、という引用文からスタートする本書では、まさにこちらの文章の通り、共生という言葉、概念を、所与や馴れ合い的な、もっと言えば通念的な仲よくしようという枠

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    2023年01月03日
  • 〈共生〉から考える 倫理学集中講義

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    7日の講義として多くの領域について共生というテーマで説明をしている。推薦本を見ると他書でも紹介された本が多い。サクッとよめるので学部学生にもおすすめである。

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    2025年01月10日
  • 〈共生〉から考える 倫理学集中講義

    Posted by ブクログ

    ギリガンの訳書から著者にたどり着き一読した。「共生」という言葉の両義性(多義性)から、その意味について考察し、そして「共生」の軸となり、発生を促す「孤独」に着目し、「ケアの倫理」に議論は移る。その後は「教育」「倫理」「エコロジー」における「共生」について述べる。最後に著者の読み方を読んで、著者の書き方について理解が出来たが、「キー・センテンス」を上げて、それについての論考を深める手法であるが、並行して文章を並べていくので、難解な部分も多い。章末と巻末には読むべきブックガイドがつく。勉強を続けるにはガイドブック的な働きを持ち、役に立つ。

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    2023年03月02日

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