作品一覧

  • 歴史に復讐される世紀末 民族・宗教の回帰の時代をどう生きるか
    -
    1巻1,899円 (税込)
    民族・宗教の果てしない紛争と対立に苛まれる世紀末の世界。歴史への謙虚さを見失い、過ぎたる楽観主義に酔った二十世紀の終わりに我々を待ち受ける苛酷な運命とは……。 【目次】●I.世紀末の世界(「冷戦後」という底なしの混沌/ドイツ・大国への戦略/ドイツ基本法に「禁忌」はない/近代啓蒙主義の終焉/日米安保条約は不要か) ●II.政治の危機(指導者民主主義の時代/政党政治の危機/社会民主主義の伝統と幻想) ●III.混沌の時代を生きる
  • 文明衝突時代の政治と宗教
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    1巻1,799円 (税込)
    『THIS IS 読売』『諸君!』等に発表した文章をまとめた評論集。現代日本における宗教の問題、冷戦後の国際政治の目指すべき姿勢、民主主義と政党政治の抱える問題点など、時代の危機の本質を鋭く衝く。
  • 二十一世紀をどう生きるか 「混沌の歴史」のはじまり
    3.0
    「混沌の世紀」が到来する――クローン・グローバリズム・フリーター……科学技術・経済・個人のあらゆるレベルで混乱が起きている中で迎える二十一世紀は、不安定な末法の世になる。そう予見する著者は、そこではもはや職業も家族も国家も、生きるうえでの拠り所にならないと説く。その時、人は何を頼りに生きればよいか。金融崇拝・日本経済のグローバル化が起こり、悪が噴出し、末法思想に覆われた中世。そこでは「その日暮らし」が人々の生き方であった。「現世は不安定きわまりない世界」とし、中世の人々の救いとなった親鸞の他力思想こそ、現代の「混沌の時代」を生きていく智慧を与えるのではないか。浄土真宗の寺院に生まれながら、西欧の歴史・哲学を極めた著者は、やがて啓蒙主義、近代進歩史観への懐疑を抱く。最終的にブルクハルト、ヴェーバー、そして親鸞の思想に辿りついた著者の深い哲学と思想を通して混迷の世紀を生き切る人生観を提示。
  • 歴史をいかに学ぶか ブルクハルトを現代に読む
    3.8
    1巻720円 (税込)
    「ナチズムの出現」「不安定な時代を招く大衆の登場」「アメリカ流ビジネス文明の蔓延」など21世紀の問題を予見していた19世紀の歴史家・ブルクハルト。世紀の変わり目に来て、歴史を見直す傾向のなか、バーゼルの異端的歴史家に何を学ぶか? 本書では、進歩史観の生き詰まりにいたる「歴史観の歴史」の概要をつかみ、「歴史の危機とは何か。その克服法はあるか?」という問いを、ブルクハルトとその歴史観の紹介を通して明らかにしていく。近代進歩史観信奉を経て、マルクス流だけでなく自由主義的進歩史観も凋落していった。進歩史観の限界に直面した現代にこそ、「歴史は人間精神の連続体」「人生の教師である」と捉え、「歴史の営みはおぼろげな謎」「未来は知りえないから未来である」という深い懐疑の精神に貫かれた歴史観が、危機の時代を乗りきる指針として価値をもつ。決着に何十年を要する今回の危機に臨んで、21世紀を生きぬく智恵を示す。

ユーザーレビュー

  • 歴史をいかに学ぶか ブルクハルトを現代に読む

    Posted by ブクログ

    本題のブルクハルトに入るまでの「歴史観の歴史」が面白い。曰く進歩史観、循環史観など。

    私はこの本で初めて、ブルクハルトの言葉に触れたが、その孤高ぶり、曖昧さを認める気質、バランス感覚など、惹かれるものがある。

    現代日本の描写では、いささか筆が滑っている。
    しかし、おおむね今という時代をしっかり捉え、その処方箋としてブルクハルトの思想は力を持っていると思えた。

    偏りのあるPHP新書にしては(?)、よくできた本だ。時代の変遷もあり、仕方ない部分もあるのかも知れないが、絶版なのは惜しまれる。

    0
    2018年02月16日
  • 歴史をいかに学ぶか ブルクハルトを現代に読む

    Posted by ブクログ

    ブルクハルトの業績等の紹介・評価としても、著者の問題意識の開陳としても、どちらも中途半端な気がする。

    0
    2025年02月10日
  • 歴史をいかに学ぶか ブルクハルトを現代に読む

    Posted by ブクログ

    近代的進歩史観をブルクハルトを手がかりとして批判している。歴史記述の有り様を主題にしているところが興味深い。

    0
    2019年02月22日
  • 歴史をいかに学ぶか ブルクハルトを現代に読む

    Posted by ブクログ

    啓蒙主義の進歩史観やマルクス主義の発展史観がもはや通用しないことが明らかになった現在において、「懐疑に耐える歴史観」を語ったブルクハルトの深い叡智に学ぶべきだという著者の主張が展開されています。

    ブルクハルトの歴史の捉え方については、まだよく理解できないところがありますが、先行きの見えない時代にあって、歴史の中に立っている自己を見いだし、「忍苦し、努力し、行動する人間」として生きていくことの難しさについては、それなりに理解できたように思います。

    0
    2015年05月08日
  • 二十一世紀をどう生きるか 「混沌の歴史」のはじまり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    「混沌の世紀」が到来する―クローン・グローバリズム・フリーター…科学技術・経済・個人のあらゆるレベルで混乱が起きている中で迎える二十一世紀は、不安定な末法の世になる。
    そう予見する著者は、そこではもはや職業も家族も国家も、生きるうえでの拠りどころにならないと説く。
    その時、人は何を頼りに生きればよいのか。
    著者は、啓蒙主義、近代進歩史観への懐疑を経て、ブルクハルト、ヴェーバー、そして「現世は不安定きわまりない世界」とした親鸞の思想に辿りつく。
    際限ない混迷の世紀を生き切る人生観の提示。

    [ 目次 ]
    序章 「混沌の世紀」―二十一世紀
    第1章 「新しい中世」の到来
    第2章 職業中

    0
    2011年04月20日

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