いつでもどんな時でもテレビをつけたら、必ず何かしら放送している刑事ドラマ。いつからテレビは医者と警察とクイズだらけになったのか。
ま、どのジャンルも好きだというのが困ったものです。自分みたいな趣味嗜好を持つ視聴者のために作られているのでしょう。
そんな多くの刑事ドラマの監修を引き受けている「チーム
...続きを読む五社」の方々に、誉田哲也がインタビューすると言った一冊です。
フィクションをノンフィクションに近づけるために口は出すけど、フィクションとしての魅力を減らすことはしたくないです、という姿勢なのがありがたい。
「〜警察」といった輩が増えて来たように感じる昨今。もちろん、誤情報はいけないですが、余白やあそびの部分にまで目を光らせてしまうのは、魅力を台無しにしてしまうと思うんですよ、エンターテイメントとしての。面白くするための嘘なら、許容できる範囲じゃないの?と思うことが多い人間です。
かつて、女優の杉本彩さんが、性行為の際に演技をするのは嘘ではなくて、関係を円滑にするための演出だ、というようなことを仰っていました。そういうものを受け入れる人間としての余裕を持っていたい。
下手か上手かは置いといて。置いといて、です。
置いといて、ですよ。
一番気になったのは、巻末のトリカブト殺人事件についてポロリと漏らした部分かなぁ。保険金殺人で、殺害方法にトリカブトの毒を使った事件です。トリカブト毒とフグ毒の拮抗作用を利用したあれです。「ゴールデンカムイ」でも、それをネタにした刺青の囚人がいましたね。
そう発表されているけど、実はね……みたいなことを言っているんですよ。これは気になる。公式発表とは違う事実が存在している(かもしれない)というのは、大いに唆られます。なんちゅうことをさらりと言ってくれるのか。
この本には書けなかったことも、いずれ誉田哲也作品に生かされるのかも、と考えると大いに期待してしまいます。
警察、刑事ドラマというと「あぶない刑事」が最初の出会いかなぁ。懐かしい。今では受け入れられないかもしれないけど、ああいうテイストいいですよね。
アクションに振るか、ミステリーに振るか、ですね。最近はミステリーに振るのが強いから、監修の仕事が重要になるのでしょう。