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「安田武」の「戦争体験 ――一九七〇年への遺書」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「安田武」の「戦争体験 ――一九七〇年への遺書」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
戦争を二度と起こさないため、あの悲惨な戦争体験をいかに語り継ぐかとの問題が問いかけられ、時には熱く論じられていた時代があった、そんな記憶がある。本書を読んで始めに思ったことである。
著者は、学徒出陣で戦場に送られたど真ん中の戦中派世代である。終戦間近の戦闘で、銃弾の音が著者の耳朶をかすめた瞬間、著者の肩越しに銃を撃っていた戦友がドッと倒れてしまう、即死だった。彼は死に、自分は生きて戦後の生を生きている。その恣意性、偶然性に徹底的に拘ることが著者自らの戦争体験の原点となる。
果たしてそれは語り継ぐことができるのか、そもそも語り継ぐべきものなのか。
一方で、戦争体験を聞く後進の世代か