高原到の作品一覧

「高原到」の「戦争論」「暴力論」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 戦争論
    値引きあり
    3.0
    ウクライナ戦争開始の1ヵ月半後、ヒトラーの独ソ戦を描いた小説『同志少女よ、敵を撃て』が本屋大賞を受賞し、ベストセラーとなった。我々は戦争を嫌悪しながら、『宇宙戦艦ヤマト』『風の谷のナウシカ』『進撃の巨人』『鬼滅の刃』などのマンガ・アニメから小説『永遠の0』まで、悲惨な戦争を享受している。ナチスドイツ、原爆、プーチンの戦争、安倍元首相暗殺事件など現実の暴力・戦争を多様な文芸作品を通して分析し、読み解いていく。批評界の俊英が放つ、新時代の「戦争」論!
  • 暴力論
    値引きあり
    -
    いじめ、ハラスメント、性暴力、ヘイトクライム、テロ、戦争、原爆、ジェノサイド……私たちの日常は、常に大小の「暴力」に曝されている。いったい何が暴力を起動させるのか――大江健三郎「政治少年死す」、大岡昇平「俘虜記」、柄谷行人「日本近代文学の起源」、武田泰淳「第一のボタン」、井伏鱒二「黒い雨」、奥泉光「石の来歴」、原民喜「夏の花」、ジョージ・オーウェル「1984年」、ジョナサン・リテル「慈しみの女神たち」など、内外の優れた文学に現れた「暴力」を緻密に追究することによって、闇に包まれたその根源へと迫っていく。群像新人賞評論部門優秀作を受賞しデビューした気鋭が真正面から挑む、力作評論!

ユーザーレビュー

  • 戦争論

    Posted by ブクログ

     第三章で語られた戦後日本の位置づけ――冷戦体制下で軍事=戦争を外部にアウトソーシングし、経済的な「豊かさ」の中でまどろんでいた――はその通りだと思う。だがそれは、むしろ1990年代以降の人文社会科学での基本的な認識だろう。一国主義的で抽象的な「平和」をめぐる議論を書き込み直す必要がある、という問題意識にも共感できる。しかし、本書全体として見ると、「大きなこと」「意味があること」を主張したいがゆえの過剰な意味づけや、議論の単純化が気になった。

     例えば著者は、太田洋子のテクストに触れながら、戦後日本は「復讐心」を抑圧してきたのではないか、とする。これは加害の自覚の不在の裏返しとも言えるが、一

    0
    2023年09月09日

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