エイダン・チェンバーズの作品一覧

「エイダン・チェンバーズ」の「おれの墓で踊れ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • おれの墓で踊れ
    4.3
    1巻880円 (税込)
    フランソワ・オゾン監督「Summer of 85」原作! '21年8月公開 はじめての「心の友」を失い 傷つき混乱する16歳の少年の心理を 深く描いた話題作。 16歳の少年ハルは、 「死んだ友人の墓を損壊した」という罪で 逮捕された。 だが「なぜそんなことを」という問いに、 ハルは答えようとしない。 深夜、18歳で死んだ友人バリーの墓で、 ハルは何をしようとしていたのか。 バリーはなぜ死んだのか… ハルが唯一信頼する教師オズボーンの勧めで 書き始めた手記から、次第に、 ハルとバリーの絆と破局、 ふたりが交わした誓いが明らかになる…。 最も残酷な形で恋を失った少年の混乱と再生を描く、心に響く青春小説。

ユーザーレビュー

  • おれの墓で踊れ

    Posted by ブクログ

    魔法の豆缶を持った男の子を失った、混乱。
    カーリが指摘した、真実。
    ハルは、魔法の豆缶を持った男の子を愛するのではなく、バリー自身を愛さなければならなかったのだ。
    ハルが、ハルとして、ハル自身の足で、この先も生きていくために。
    だからハルは、バリーの墓の上で踊るのだ。
    誓いのために。バリーのために。バリーと向き合うために。

    ハルの混乱、悲しみ、絶望、そして変化、脱皮。
    それらが心に流れ込んできて、苦しくなる。
    生きることは、苦しい。
    苦しいのに、人生は続いていくのだ。

    0
    2023年04月23日
  • おれの墓で踊れ

    Posted by ブクログ

    10代の頃から久しぶりに再読。表紙が派手になっていて驚く。

    主人公の一人称で、学生らしいけれん味溢れる文体なのだけど、比喩やエピソードが絶妙の位置に配置されていて、丁寧に描かれているのが窺える。
    当時は切ない恋愛描写に目が行っていたけど、今読むと本当の主題は恋愛ではなく、自分と対話する、人と向き合うという事なんだと分かる。

    "言語というのはなんてすごいんだろう! たったひとことにこれだけの意味がある。それでも何も伝わらない。”
    ”「そう、誰かいたのは確かよ。でもあなたが思ってた人とは違った。わたしが思ってた人とも違ったかもしれない」”

    素晴らしい青春小説なんだけど、かなり明け透けな話もし

    0
    2022年07月25日
  • おれの墓で踊れ

    Posted by ブクログ

    映画を観る前に途中まで読んで放置していたのだが、
    文庫化されたことがなんだか嬉しくて
    読み直す。

    当たり前だろうけど…
    映画よりずっといい。

    ハルのバックグラウンドがよく分かるからかな。
    ヴォネガットが好きで、
    トールキンとその友だちの(ww)ルイスを馬鹿にしている。

    〈死〉に興味がある、取り憑かれている16歳の男の子ハル。墓荒らしの容疑で少年裁判所に起訴される。

    ハルが自ら再生?するために書きたおす、彼の手記の物語。それを書かせた、彼の文才に興味を持っていた教師のオジーが素晴らしい。(大丈夫、トールキンのすばらしさは、オジーがちゃんと訂正してます。「だがトールキンについてはまちがって

    0
    2022年03月27日
  • おれの墓で踊れ

    Posted by ブクログ

    出来事や感情を小説のように書き出す事で、友人でありボーイフレンドの死を乗り越えようとする少年に、何度もうるうる…。
    また、情景描写がとても丁寧でした。知らない異国の地の物語ですが、あたかも自分も海辺の街で生まれ育ってきたかの様な気分にになれました。
    解説もとても良かったです。
    これは、映画も見てみたいです!独特なハルの雰囲気をどう映画に落とし込んでいるのか、とても気になります。

    0
    2022年03月21日
  • おれの墓で踊れ

    Posted by ブクログ

    痛い痛い、痛いわ〜!!グサグサに刺さる!!
    愛憎が入り混じる感じ!!
    ラストは前を向くけれど、現実はそんなに早く前は向けないよね。

    0
    2021年09月28日

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