スター・ウォーズ好きにはぜひ読んでほしい書籍である。
おさらいすると、ミレニアム・ファルコンは直訳で「千年期の鷹」となるが、これは映画「スターウォーズ」に出てる主人公の仲間の所有する宇宙艦を指す。異名は「銀河系最速のガラクタ」と呼ばれ、大きな船体でその側面は複雑なパーツや装置が縦横無尽に備わってい
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行動が早く、情熱が高く、目的意識も強い。全編を通して感じたのは、将来の自分への信頼がかなり大きい。ここが著者の一番の強みかもしれない。そのため、仕事における技術や今の仕事の実績はこの結果論かもしれない。人生の分岐点といえる大きい決断に対して背水の陣で挑んでいたのは度胸がすごすぎて驚いた。
タイトルにある通り、45歳からの再出発を描いた史実であるが、本の半分の時点でまだモデラー本職となってないところがすごかった。ここからどうなるんだ?と気になりっぱなしで最後まで読んだ。
最後の7章になると、かなりのビッグタイトルが並びそれらを手掛けているということで落差がすごかった。これは情熱と(自分への)信頼が尽きなかった証拠だろう。
タイトルはかなりの秀逸さを覗かせる。
彼が作ったのは『エピソード7/フォースの覚醒(2015年)』以降のファルコンのモデル。そのため、彼が中学時代にエピソードⅣがすでに公開されているため原型は存在している状態。ただし、ミレニアム・ファルコン以外にもスター・デストロイヤー(二等辺三角形の超巨大な船艦)なども手掛けているので、ここから分かる通り、デザインの原型に携わったのではなく、時代とともにバージョンアップしたところに携わった方と云える。
少し勘違いしていたのは、モデラーという職業。グラフィカルアートデザイナーとは異なり、VFX(ビジュアル・エフェクツ)という技術を用いて模型を作る(原案から詳細化する)役割。
やはり圧倒的に印象に残る点は、「自分の後悔しない人生を送るべき」ということと、「いつから始めても遅くはない」ということだろう。高校生までの時分は何がすきだっただろうか?これを再度自分に問いただしてみてほしい。