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  • 膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか
    4.8
    GAFAにデータと富が集中している。彼らはSNS事業者としての「表」の顔で集めたデータを、「裏」の広告事業で活用して利益を上げている。一流企業から中央省庁まで貴重なデータを彼らに無償で提供してきた。 日本がそれを易々と許した一因に、にわかに信じがたい法制度の不備がある。彼らの急速な進化に国内法が追いつかない。ヤフーや楽天に及ぶ規制も、海外プラットフォーマーは対象外という「一国二制度」が放置されてきた。GAFAはこの「グレーゾーン」を突き進む。 またEUに比べて遥かに弱い競争法やプライバシー規制、イノベーションを阻害する時代遅れの業法……。霞が関周辺にはそれらに気づき、抗おうとした人々がいた。本書はその闘いの記録であり、また日本を一方的なデジタル敗戦に終わらせないための処方箋でもある。最前線で取材し続ける記者がデータプライバシーに無頓着な日本へ警鐘を鳴らす。

ユーザーレビュー

  • 膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

    Posted by ブクログ

    タイトルからは想像もできなかったがすばらしい本。
    2章「フェイスブックとグーグルはあなたのすべてを知っている」の内容は素人にもわかりやすく、改めて、法の隙間から国家以上の情報を2社が吸い取っていることがよくわかった。

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    2021年11月06日
  • 膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

    Posted by ブクログ

    今の時代に生きる人間にとってネットを使うことは必須、そのときGAFAにはお世話になる以外に手は無い。使うことはGAFAに自身の詳細な情報(時には本人が意識すらしないことも含め)を提供することを意味する。彼らはその情報をもとに無料でわれわれに利用させてくれるアプリを通じて広告収入を膨大に稼ぐ。同時に、現在はまだ表面化してはいないがそれぞれが生きる国家以上にわれわれ個人のデータを彼らは把握することに繋がっている。この膨大な情報をAIを活用して分析することで国家を動かすことすらが容易にできる時代が知らないうちに到来していた。この傾向はますます強うまることが明確に見えている。
    個人の情報の膨大な量が蓄

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    2021年09月06日
  • 膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

    Posted by ブクログ

    大きく3部に分かれており、1部では著者が特に精通しているアドテックの仕組みを例に、GAFAが如何に日本国内の制度不在を利用してきたか、霞ヶ関はなぜ適切な対応ができなかったのか、を詳述している。

    2部では、霞ヶ関の個々の省庁等の事情にさらに焦点をあて、プラットフォーム規制が成立するまでの過程を記述している。人物の人間味が感じられる記載も多くあり、プロジェクトXを観ているようだった。

    3部は、昨今のCOVID19やフェイクニュースをめぐるプライバシーや表現の自由の問題に触れ、ここでもプラットフォームを如何に規制するか/あるいは共同規制のかたちにするか、について様々な論客の意見を紹介している。

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    2021年08月17日
  • 膨張GAFAとの闘い デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

    Posted by ブクログ

    デジタルの最前線で日本におけるGAFAと国内とのギャップでどのようなことが課題となっているのか、携わる人々の声が拾われていて資料性が高い。

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    2022年09月15日

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