鈴木正徳の作品一覧
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Posted by ブクログ
2024/10/01「略奪される企業価値」☆
Predatory Value Extraction 略奪する 価値 抽出
ウィリアム・ラゾニック ヤン・ソプ・シン
株主価値最大化がInnovationを衰退させる
株主還元「高配当」「自社株買い」が株主分配率を引き上げる
賃金と投資は抑制され、成長エネルギーを喪失している
これは私の最近の持論 まさにこの通り
しかも新古典派経済学のインチキさと併せて糞味噌
ただ既成の学問として新古典派経済学は君臨している恐ろしさ
本書は大学院ゼミText並みのレベル ノートを取りながら熟読したい
2024/10/11「略奪される企業価値」☆
Predatory Value Extraction 略奪する 価値 抽出
ウィリアム・ラゾニック ヤン・ソプ・シン
現代経済学・経営学の傑作 「株主価値至上主義」へのアンチテーゼ
問題提起は先鋭的・本質的 現代社会を根底から覆す革命の書
本来は「企業価値の最大化=Innovation実現」が企業の使命である
しかし現実は「株主価値の最大化」が至上命題
資本の論理は「価値創造」から「価値収奪」に変質してしまった。
生み出されたキャッシュフローは株主と経営者が独占、
投資は抑制されInnovation力は低下
賃金は抑制され家計は貧しく消費は不活発となる
それらの結果、マクロ経済は停滞状態へ陥っていく
⇒誤ったパラダイム・イデオロギーである「株主価値最大化主義」を放棄しなければならない
2024/10/25 イデオロギーは①理念②経済原理がセット
本書と併せて「20世紀経済史」を読むのが必須
①新自由主義
②株主価値至上主義
Posted by ブクログ
この本は、現代アメリカ資本主義の変質を解剖している。
著者は、1980年代以降に広がった「株主価値最大化(MSV)」というイデオロギーが、企業経営・資本市場・投資家行動を同じ方向に収束させ、企業の内部留保を再投資から自社株買い・配当に振り向ける構造を作ったと指摘。
経営者はストックオプション利益のために株価を上げ、機関投資家は短期リターンを求め、アクティビストは還元圧力を強める。
→このように三者が結託した「協調的略奪」が米国経済を短期志向に変えてしまった。結果、研究開発や設備投資は停滞し、賃金も上がらず、格差が拡大し、経済の成長エンジンが痩せ細ったと警告している。
著者は最後に、自社株買い規制、経営者報酬の改革、取締役会の再構成、税制改革、利益の再配分といった具体策を示し、「株主価値は結果であり、目的ではない」という原点に立ち戻るよう提言。
アメリカで起きた「株主第一主義」の行き過ぎが、実は成長を損なったという指摘は、日本企業にとっても示唆的。日本は2010年代に米国型ガバナンスを急速に導入し、今まさに配当・自社株買いが急増中。「還元=善」という単純図式から一歩進み、成長投資と還元のバランスを取る視点が不可欠。