谷口学の作品一覧
「谷口学」の「会計参謀」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「谷口学」の「会計参謀」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
企業経営における会計的思考の重要性について述べた本。筆者は三洋電機の出身。前半部分は複数のセグメントを持つ大手企業の経営企画や財務会計に関わる人向け。後半部分は中小企業や起業家にも参考になる内容。具体的には下記のようなものがある。
・中期経営計画策定
・事業ポートフォリオ管理、PPM
・各種経営指標(ROE、EVA、など)
・M&A戦略
・企業価値評価(買収価格の設定)
・予算管理
・CVP分析
・業務的意思決定、戦略的意思決定
・資金調達方法
製品のライフサイクルや企業の成長ステージに着目し、各フェーズごとに会計的観点から注視するポイントを記載してある。DCF法とか資本コストとか細かい解説はないので、ある程度事前知識が無いと厳しそうな部分も。
全体を通して単なる一般論の紹介ではなく、実務に即した内容としているのが参考になる。例えば以下の点。
・適切な権限委譲(分権化)ができていないと、部分最適や指示待ちが横行。(本社役員が出身事業場の利益を主張、事業場長が全社戦略を非難など)
・不採算事業の売却検討では、内部ミドル層の抵抗に遭っても仕方ない。
・買収時の不審点は徹底的に調べること。買収先が情報提供を渋る場合は特に。
・予算は業績評価の基礎。部門、社員が予算達成のモチベーションを高められる公平性や透明性が必要。
・CVP分析は生産量と販売量が等しいことが前提であることに注意。在庫の概念が無いため。
・投資検討に工数をじっくり費やすほど、埋没コストを意識して中止が難しい。
会計リテラシーがあっても、理性的な意思決定を組織として行うには一工夫必要と感じる。