いろんな立場や考え方をもつ複数のゲイのクラスメートたちと、そしてゲイではない彼らの友達をまじえた群像劇。非ゲイのポジティブ少女などは、橋本治「桃尻娘」シリーズの系譜を引いているのかもしれない。複数の人物を描く、というよりも、ミドルティーンのゲイが感じる感情や体験、立ち位置などをいろんなキャラクターに割り振って群像劇のように仕上げているという感じがある。これは、たとえば田亀源五郎「僕らの色彩」などにもそのような印象がある。しかし本作ではキャラクターが典型に流れすぎることなく、ある空気を描くことが出来ているようにも思う。