駅弁やドライブインで提供する峠の釜めしを生産する荻野屋の135年にわたる歩みと6代目社長である著者が同社の変革に対する思いやこれからについて語った一冊。
温泉旅館から弁当屋を営み、4代目のみねじ氏がお客様に喜んでもらいたいという熱意から生まれた峠の釜めしが駅からドライブインと場所を変え発展してきた
...続きを読むことや文藝春秋に取り上げられたり、ドラマになったりして国民的な人気を得ていくようになったことなど
峠の釜めしが全国的に名の知られた商品になった経緯を知ることができました。
そして、5代目の忠顕氏のフランス料理の知識と婿として血縁者ではない立場からドライブインを中心に経営を拡大していき信頼を得ていくなかで急逝したところから突然同社に戻り経営を引き継いでいったこと、
著者の代になってからも財務面で苦闘したことや釜めし以外にスイーツに挑戦したり、飛行機の機内食用に容器を改善したり、海外や関東にも進出したりと様々なチャレンジをされてきたことを知りました。
また、自身もSDMや同じ経営者の友人と共に切磋琢磨しながら窮地を乗り越え成長してきたことも知ることができました。
135年の中でそれぞれの立場において最善の結果を出してきた同社はこれからも企業理念を守り、その時代において最善の選択をして発展していくと感じました。
創業200年に向けてチャレンジ、チャンス、チェンジを掲げて釜めしを中心としてコロナ禍のなかでどのような歩みをしていくのか同社の今後がますます楽しみになる一冊でした。