昭和が終わり平成が始まる1989年を象徴する音楽として取り上げられたのが、
カルロス・クライバー:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団:ニューイヤー・コンサート。
このCDは発売されてすぐに買いました。
このあとカラヤン(1989.7)とバーンスタイン(1990.10)が相次いで亡くなっています。
...続きを読む天安門事件が6月、ベルリンの壁崩壊が11月、
ビロード革命でチェコが民主化され、1990年「プラハの春」音楽祭でクーベリックが凱旋帰国しスメタナの《わが祖国》を力強く演奏します。
平成の始めは、クラシック界も世界情勢も変化し始めた時代だったのですね。
クーベリック、ショルティ、クライバー、アバド、アーノンクール、その他巨匠たちが次々と亡くなってしまいました。
そして、現在のクラシック界を盛り上げている指揮者とオーケストラとして、
ドゥダメル:シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ、
クルレンツィス:ムジカエテルナ、
ロト:レ・シエクル、
などを挙げていました。(確かに私も最近よく聴くようになった指揮者とオケです)
いろいろと好き勝手に語り合って、平成の30年はどうだったかのまとめが、
「マーラーに始まり、佐村河内を経て、またマーラーに戻って来る」だった。(これが平成音楽史の結論か!?)
佐村河内守(新垣隆)の交響曲第1番《HIROSHIMA》は、当時いろんな著名人が素晴らしいと推していたのだが、いいと思わなかった。
本書で、マーラー的な曲と言っているので、聴き直してみたら確かにマーラーの雰囲気がある。だから好きになれなかったのだな。
マーラーは山田一雄が世界最高。ブルックナーは朝比奈。という感性の人達の思いつくままの雑談で面白く読めました。