吉田千亜の作品一覧
「吉田千亜」の「原発事故,ひとりひとりの記憶 3.11から今に続くこと」「孤塁 双葉郡消防士たちの3・11」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「吉田千亜」の「原発事故,ひとりひとりの記憶 3.11から今に続くこと」「孤塁 双葉郡消防士たちの3・11」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
誰かが書かなければ見捨てられてしまったていた、地元消防士たちのノンフィクション。設置から稼働、運用、そして廃炉まで、地元の声が届かない存在である原子力発電所。そんな原発が「ありえない」とされた災害時においても、地元不在であるという事実を、まざまざと見せつけられる。
災害時の指揮系統に地元組織が顧みられない事実、現場で何が起きていたか記録されない事実、そういった事実が丁寧に掘り起こされている。
今後も原発をエネルギーの中核に据える、世界の中で唯一の国である日本で、あの大災害の最中、今も続く大災害の中、地元で何があったか誰もが知るべきである。
原発の対応について、全国ネットのテレビ番組で事実を捻じ
Posted by ブクログ
吉田千亜『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11』岩波現代文庫。
岩波文庫は読んだことはあるのだが、岩波現代文庫を読むのは初めてだ。さすがは福島県内の書店だけに新刊コーナーに山積みにされていた。
講談社本田靖春ノンフィクション賞受賞作。
あの時の恐怖と政府や東電の酷い対応に怒りが再燃するような、迫真に満ちたノンフィクションである。
自らも被災者であり、大切な家族を持つ消防士たちの過酷な闘いと心の中の葛藤が描かれている。
東日本大震災。2011年3月11日、未曾有の大地震が日本を襲った。特に福島第一原発を間近に控える福島県双葉郡は大地震と大津波、福島第一原発事故とこの世の終わりのような地獄を
Posted by ブクログ
孤塁
双葉郡消防士たちの3・11
著者:吉田千亜
発行:2023年1月13日
岩波現代文庫
初出:単行本「孤塁」(2020年1月、岩波書店)
*上記にプラス「『孤塁』その後」という文庫独自章加筆
SNSで知人の紹介文を見て読んだけれど、頭をガツンとやられた思いに。東日本大震災で英雄や子供たちの憧れの存在になったのは、自衛隊員だった。東京消防庁からかけつけたハイパーレスキュー隊も、自衛隊同様にその活動が大々的に報道された。一方で、地元の消防署の職員たちのこと、とりわけ原発事故が発生した双葉消防本部の活動はまったく報道がなく、避難所で住民から「双葉消防は何をやってんの?」と咎めるように言われた