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「ジョン・サザーランド」の「若い読者のための文学史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
Posted by ブクログ
イギリスの文学(とくにイングランド)を中心に据えて語られた文学史(アメリカ文学も少しくらい)。原題がリトルヒストリー(小史)なので、文学全体をカバーしているわけでないけれど、概観はつかめるようになっている。詩や詩人についてもその紹介にけっこう紙片が割かれている。読んだことのある本や、名前だけ知ってる著者やその作品が年代順に繋がっていくような感覚があってとても楽しめた。
流れとしては、神話から始まって、各国の叙事詩の紹介(イングランドはベーオウルフ)があり、具体的な英文学の始まりとして、チョーサーの『カンタベリー物語』が紹介される。その後シェイクスピアや、サミュエル・ジョンソンという最初の偉大な批評家が登場する。(ジョンソンがシェイクスピアを絶賛したことで、シェイクスピアは当代でも詩聖としての文学的地位を確立したらしい。)
小説の興りはイタリアのボッカチオ作の『デカメロン』やスペインのセルバンテスの『ドン・キホーテ』がその原型だとされる。イングランドで小説というジャンルを興した人物として紹介されるのはダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』。ジョナサン・スウィフトによる『ガリヴァー旅行記』しかり、大航海時代後の英国にあって、旅人の法螺話的な小説がたくさん売れたということのなのだろう。そしてその後ジェイン・オースティンやチャールズ・ディケンズたちが登場し、小説はさらに発展してゆく。
イングランドは僕の理解ではイタリアなどに比べて文化的には後発だったのじゃないかと思うが、本書を読んでいるとまるでイングランドがその"らしさ"というべきものを獲得していく歴史を読んでいるような気もした。文学史という観点からその国の興りを見ている、といった感じだろうか。この場で紹介しきれないくらいたくさんの作者や著書が紹介されていて、とても勉強になった。読みやすく面白いので、文学史の流れの一端をつかむ一冊として、文学に興味のある方は手に取って損はないと思う。
Posted by ブクログ
30の章に分けて英文学史を紹介した本。軽い筆致で気軽読める。
文学史とあるが「英語で読める本」の歴史といっていい。イギリス人が書いているのでイギリスの歴史に偏っている。
後半にアメリカ文学、最後の方に世界文学として翻訳で読める村上春樹、ガルシア・マルケスなどが紹介される。
詩の紹介もおおくある。英詩の知識が乏しく、知らない人の紹介が多かった。
印象に残ったこと:
・中世では識字率が低かったため聖書の話を劇で演じるミステリー劇(神秘劇)というのがあった。
・欽定訳聖書が英語の書き言葉の模範となった。
・ジェイン・オースティンの評価が非常に高い。狭い世界の話だが面白く読めるという。問題が誰と結婚するのかと英雄物語などに比べれば非常に小さなことでも文学として成り立つことを示した。ただし当時からでも退屈な本といわれていた。
・昔の文学は狭い範囲でしか読まれなかった。作者もそれを想定していた。それが今や世界中で読まれている。当時の本を読むときはそれを勘定に入れること。
・世の中には読み切れないほど本が出版され、多くは読むに値しない。文学賞は売りたい本・プッシュしたい本を選ぶのにうってつけ。ノーベル文学賞は政治的な選択がされる。ある賞では審査員に文学者ではなくマーケティング専門家が含まれていた。