一時期、不動産業界に身を置いていたこともあり、読んでみました。
この本を当時読んでいたら、絶対に不動産業界には行かなかったよね。笑
これから不動産を購入しようとしている人はもちろん、不動産業界に入ろうとしている人にもおすすめしたい一冊です。
著者自身が住宅営業を経験していたこともあり、ハウスメーカー、お客様、営業マン、それぞれの心理がとてもわかりやすく説明されています。
不動産業界にいた経験のある私から見ても、「ああ、わかる」と思うところが多く、非常に参考になりました。
中でも、住宅販売業界をこれほど端的に表した言葉はないのではないかと思ったのが、こちら。
”あなたの「夢」は会社の「ノルマ」”
家は、一世一代の大きな買い物のひとつです。
「マイホーム=夢」
そう考えている人も結構多いと思います。
その夢を叶えるために、莫大な資金を35年、今では50年ローンなんてものも登場していますが、とにかく長い年月をかけて支払っていく。
購入する側からすれば「夢」でも、販売する会社からすれば「ノルマ」。
なかなか強烈な言葉です。
そして購入者は、そのローンを背負いながら何十年も生活していくことになります。
しかも、その途中にはリフォームという一大事業まで待っている。
ローン+リフォームのW借金……。
考えただけで、恐ろしい……。
かくいう私は、そもそも家そのものにあまりこだわりがないこともあり、賃貸派です。
なので、そこまでしてマイホームを手に入れたいとは思わないのですが、欲しい人にとっては、こうした問題も大きな障壁にはならないのでしょう。
この本にも書かれていますが、住宅ローンの負担を実感するのは、購入して3年くらい経ってからなのだとか。
そう、住宅を買うとは、それなりの覚悟がいることなのです。
だからこそ、契約する前にできる限りリスクを把握し、抑えておく必要があるのだと思います。
そういえば、知人にこんな人がいました。
夫婦で晩酌をしているところに、建売住宅の営業電話がかかってきたそうです。
そして、そのまま物件を見学。
なんと、その場で契約。
そんなことある?!
しかも、駅から遠い。
その駅自体も主要路線から乗り換えが必要。
立地条件としては、決してよろしくない場所でした。
彼らはその後どうしているのだろうか。
私の知る由はありません。
ただ、その話を聞いた時に思ったのです。
電話営業というのは、そうやって100人に1人なのか、1000人に1人なのかはわかりませんが、「今なら買ってしまうかもしれない人」を探す作業なのだろうな、と。
隙がありまくりの人を探し続ける。
そう考えると、営業電話を見る目もちょっと変わってきます。
希望の物件は、向こうからやってくるとは限りません。
これは詐欺にも言えることですが、「向こうから突然やってきた、うますぎる話」には一度立ち止まったほうがいい。
ましてや不動産は、人生を左右するほど大きな買い物です。
ノリと勢いで契約することだけはないよう、気をつけたいものです。