七海まちの作品一覧
「七海まち」の「アオくんは猫男子 モフれる子、見つけた!?」「雨色のキャンバス」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
見方一つで世界は変わる。自分の居場所を探しにいく勇気をくれる一冊。
透明感あるガールミーツガール作品で、主人公のあざみはヤナギさんとの出会いを通じて絵画に触れ、やがて親友のリリカとの仲違いの真相に迫っていくお話。
「普通とずれること」を怖がる主人公のあざみにとっての「普通」が第三者からすれば「普通」ではないという点が一貫して描かれており、作中でもヤナギさんとあざみ自身との線引き、あざみの自己評価と他己評価のズレ、親友のリリカがあざみに対して抱く執着心とあざみの認識との齟齬といった様々な認知の歪みが対人関係にも歪みをもたらしていたのが印象に残った。
あざみがヤナギさんと交流を深めるにつれ(=当初のあざみからすれば「あちら側」の人間になることと同義)、リリカとの仲違いの真実が見える(=普通だと思っていたリリカ自身が尋常ではないほどあざみに傾倒していたと分かる)構図が終盤になって見えてくるため読み進めるのが楽しかった。
本書のテーマである「世界の見え方」を自分→世界という自分の主観の話だけに留めず、世界→自分のように客観視されることまで示唆している点が面白い。
ラストシーンを深読みすると、ヤナギさんの絵の真相を知るのはあざみ一人であり、絵の解釈を見る側に委ねたヤナギさんの行動から「絵=自分の考え方は受取手次第なのだから自分で道を選ぶことが大切である」ともとれる。
※現在は有名な価値ある絵画であっても時代によっては全く評価されなかったことを前提に