あがり症、人見知りとは何か
嫌われたくない 恥をかきたくない
その思い込みと刷り込みの繰り返しで
いつの間にか反射的に萎縮するようになった
生活習慣あるいは
ただの癖に過ぎない__ 来栖玲緒
やぁ!中二病に惹かれてやってきた諸君!
この本こそが諸君らの救いとなろう!!
ふははははははは!!!
と、いかにも厨二な導入をしてみました。
いやはや、懐かしい。
全て童心に帰るような爽快感。
この2人の恋模様、駆け引き、葛藤、ときめき、全てが、私たちの心を満たすものだと感じました。
真の感動とは主客未分である、というように、ときめいたり、恍惚となることは、全能のごとく幸せになれる最高の方法だと思います。
その点、小説、漫画、音楽、アニメ、ゲーム_サブカルとは素晴らしい。
物語を使って人にまじないをかける術があるという話もありますし、あくまで架空の体験に過ぎないはずなのに、限りなく自分の体験に寄せて、感動してときめいたり、辛い思い出と向き合う勇気をくれたり、本当に、心の治療として最高の存在です。パントーフランチェスコさんが『実践アニメ療法』を出版したのも頷けようというものです。
裸婦の絵画や彫刻が、神話という大衆娯楽を形にしたものなら、現代のフィギュアはまさに、芸術と言える__そんな例え話も、ある小説で読んで唸らされたものです。
思い出したくない、知られたくない恥ずかしいことも、悪くなかったと、楽しかったと思えるような……心の一区切りと、新しい一歩を踏み出す勇気を育めるような、そんな素晴らしいお話。
是非とも一度、ご覧くださいませ。
※
以下、ネタバレ、政治的主張を含みます。
作品の感想というよりも、
個人的な雑記となります。
時間の許す方のみお付き合いください。
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軍産医学複合体の存在が、世界中で共通認知となっていくこの時代に、なるほど、高校時点で、政財界の人物が、自分の派閥に有利になる人物を引き抜いてくるという描写は妙に生々しくて、抵抗を感じるものがありました。
とはいえ、たとえば令和6年現在・台湾総督の来清徳さんも、学校の推薦を経て、政財界への出世を果たし、その恩を返すために国に尽くしているという立派な例がありますし、イギリスの近代政党は、地域の有能な若者を取り込んで、政治家として育てていくノウハウがあります。大人が派閥や組織を持ち、そこに与する若者を育てる行為そのものは悪くないのです。きっと、それを知っていても私にとって気色がよろしくないのは、そのために枕営業をさせたり、賄賂をする輩も必ず現れるということでしょう。そういう不正を許さないパーマストンのような、冷静な判断が出来る政治家はぐっと減ってしまいました。
それに、日本で例えますと、学業複合体と繋がっているのは政治家よりも、官僚の方が圧倒的に多いですものね。東大の優等生はやがて官僚になっていく。『反・東大の思想史』を読んでもらえればわかりますが、日本のおだやかな国体が変わってしまったのは、古くは、国津神・大国主の治世が奪われたためてであり、近代で語るなら、間違いなく、ペーパーテストで人を測る国になってしまったこと……つまり、帝国大学(現・東京大学)が現れたことが由来と言えましょう。東大も、それそのものは悪くないですし、私も論文をたくさん読んでいます。けれど、ここの引き抜きが、ね……ジェフリーエプスタインの事件とあまりにも重なって見えるのが、気色よろしくないのですよ。
願わくば、凪ちゃんが通う学校では、そのようなことはありませんように。陸奥先輩のような、勇気ある人たちの戦いも描かれているので、そのあたりは心配無用ですし、どれだけ汚い大人の思惑が降りかかっても、それに怯えず、屈さず、大切だと信じることを貫く人々が次々と現れる限り__絶対、大丈夫だと信じています。
世に悪が栄えた試し無し。正義は必ず勝つ。
では正義は何が原動力か。
………かわいいもののために決まっておろう!
ふはははははははは!(限界中二病オタクシャウト)
それにしても、票田を崩すことや、ミスリードを誘発して選挙活動を滞らせたり、真相を全て知ったうえで出し抜いたり、勝利できると確信している状況でも、恨みを残さない結果を求めたり……見応え抜群でした。かわいいこちゃんがきゃっきゃうふふするだけの表紙と思うなかれ!凄まじい政争でしたぞ!ほほほ!(チカマヤシロ風味)
まるで倉山満さんの政争語りを聞いているような見応えでした。実際に歴史の一幕にこういうことがあり、何かを見本とされたのでしょうか。
私は基本伝統保守の側ですが、住んでいるところで偏見を受けた話だったり、逆に差別問題を金科玉条にして、補償金を奪おうとするくだらん身内の恥に呆れる話だったり、『変わらないこと』のために苦しむ人の話もたくさん聞きましたし、知っています。なので、本作の陸奥兄妹の活躍により、陰湿ないじめと派閥の権力を解体した経緯には、深く共感しましたし、尊敬を覚えました。結局、保守であれ、改革であれ、ここに住む人たち、共に暮らす人たちの幸せを、なるべく永く、なるべく広く見据えて、大切にしようとする愛の心があるならば、どちらも大切なのです。それがときによってあちらこちらと入れ替わるだけで、入れ替わりそのものに善悪はないのです。
そんな難しい歴史や政治的価値観も、この小説からさりげなく伝わってくるあたり、三上こたさんと、こたさんにそうした教養を与える人間関係もまた素晴らしいなぁと思いました。え?中二病のぼっちだろって?何をおっしゃる。ぼっちには心の友がいるんだゾ♡ え?イマジナリーフレンド? いいじゃない!心のとm(ここから先は途切れていて読めない)
選挙活動を通じた青春といえば、私の直近の体験で言えば、参政党さんの後援会に参加したことがそうですが、お話を例に挙げますなら、間違いなく、『輝光翼戦記 天空のユミナ』をご紹介します。
やー、ほんと、登場人物全員、魅力的!
みーんなかわいい。玲緒くんに間男が現れて、凪ちゃんと結ばれるまで急接近な展開とかも見てみたい……これは二次創作を書くしかないか!?ふはははははははは!(限界中二病オタク早口)
最後に、個人的脳内劇場の配役紹介です。
玲緒:寺島拓篤 凪:進籐あまね
紬:西尾夕香 陸奥:愛美
ほぼ、ブシロードキャスト。笑
転スラコラボがバンドリイベントにありましたので、主演の寺島さんと、イベントで主演だった進籐さんをお招きしております。
西尾さんに関しては、ましろさんをかわいがる七深さんの印象。
愛美さんはもちろん、山手響子さん由来です。
今はD4DJは運営会社がブシロードさんからドーナツゲームさんに変わってしまいましたが、もともとは……ということで、ここはひとつ。