全人口に自己愛やサイコパスが占める割合よりも、上司がそれらである確率は数十倍高いらしい。なぜそんな人々が上司になってしまうのかというのがテーマの本。結論的には、自己愛やサイコパスは自信がある=能力があるというような印象を与えやすいそうな。そしてそれらと対極にある、細やかな気遣いや謙虚さ、高いEQを備
...続きを読むえた人々、真に有用なリーダーシップを有する人々は、逆にそういった特質の故に抜擢されていくことが少ない。女性についても触れられており、本来であれば女性上司は女性らしさから優れたリーダーシップを発揮できるが、現代社会で女性の社会進出を促す立場は女性を男性として平等に扱う傾向があり、それが男性に多い自己愛やサイコパスといったダメ上司の特質を女性に持たせてしまう懸念について触れている。女性リーダーとして優れた例として挙げているメルケル、彼女の人生を誰も映画にしようとはしないだろうという書き方が面白い。真に優れたリーダーであるために英雄的要素は必要ない。