池田明季哉の作品一覧
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ラノベ
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Posted by ブクログ
要約
主人公のヨシは、イギリスのロンドンから西に離れたブリストルという都市に留学してきた。ヨシは日本でバンド活動をしていた。バンド仲間とライブをやっていたが、ボーカルを担当した時にバンド仲間の一人から「君の歌には魂がない」と言われた。それがバンド活動を辞め、逃避としてイギリスに留学したのも理由にある。イギリスで酒場にアルバイトとして入るとブーディシアという女性と出会った。ブーディシアは、グラフィティと言われる壁に絵を描く活動をしていた。世間一般からは悪印象を持たれる活動だ。ブーディシアは、グラフィティをしないがグラフィティコミュニティの中ではゴーストと呼ばれ謳われていた。そんな彼女は、利き手である右手をオーバーライトの最中に元絵師の奴を怒らせ負傷した。それ以来、グラフィティ活動ができなくなっていた。ヨシは、そんなグラフィティが好きだけどできなくなった彼女にバンド仲間の辛辣な言葉で諦めた自分の思いを重ねて芸術とは何なのかを追求する。諦めたヨシがもう一度ギターを弾くように、できなかったグラフィティを動く左手で描いたブーディシアのように、芸術は生きているからこそ生み出せる、描き出せるもの。ブーディシアとヨシはお互いに分かり合える最高の関係になった。
本で、ここまで緩急がしっかりしているものを初めて読んだ。事件の真相、窮地に立たされる主人公たちの様子は、短く、テンポを上げて書かれている。逆に登場人物の過去を掘り下げるところや街の説明をするところはしっかりと書かれている。そこが読みやすくなっていた。
池田明季哉さんの問う「芸術」とはの答えが「生きているから」と出せたのは、少し驚きました。僕だったら、楽しいものは自分のスタイルで、他人に干渉されずに楽しむからと平凡な答えを出してしまうのに、「生きているから」はとても芸術を描く理由の真髄だと思いました。