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イギリスのブリストルに留学中の大学生ヨシは、バイト先の店頭で“落書き”を発見する。それは、グラフィティと呼ばれる書き手(ライター)の意図が込められたアートの一種だった。
美人だけど常に気怠げ、何故か絵には詳しい先輩のブーディシアと共に落書きの犯人探しに乗り出すが――
「……ブー? ずっと探していたのよ」
「ララか。だから会いたくなかったんだ!」
「えーと、つまりブーさんもライター」
ブーディシアも、かつて〈ブリストルのゴースト〉と呼ばれるグラフィティの天才ライターだったのである。
グラフィティを競い合った少女ララや仲間たちと、グラフィティの聖地を脅かす巨大な陰謀に立ち向かう挫折と再生を描いた感動の物語!
第26回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》受賞作。
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Posted by ブクログ
要約
主人公のヨシは、イギリスのロンドンから西に離れたブリストルという都市に留学してきた。ヨシは日本でバンド活動をしていた。バンド仲間とライブをやっていたが、ボーカルを担当した時にバンド仲間の一人から「君の歌には魂がない」と言われた。それがバンド活動を辞め、逃避としてイギリスに留学したのも理由にある。イギリスで酒場にアルバイトとして入るとブーディシアという女性と出会った。ブーディシアは、グラフィティと言われる壁に絵を描く活動をしていた。世間一般からは悪印象を持たれる活動だ。ブーディシアは、グラフィティをしないがグラフィティコミュニティの中ではゴーストと呼ばれ謳われていた。そんな彼女は、利き手である右手をオーバーライトの最中に元絵師の奴を怒らせ負傷した。それ以来、グラフィティ活動ができなくなっていた。ヨシは、そんなグラフィティが好きだけどできなくなった彼女にバンド仲間の辛辣な言葉で諦めた自分の思いを重ねて芸術とは何なのかを追求する。諦めたヨシがもう一度ギターを弾くように、できなかったグラフィティを動く左手で描いたブーディシアのように、芸術は生きているからこそ生み出せる、描き出せるもの。ブーディシアとヨシはお互いに分かり合える最高の関係になった。
本で、ここまで緩急がしっかりしているものを初めて読んだ。事件の真相、窮地に立たされる主人公たちの様子は、短く、テンポを上げて書かれている。逆に登場人物の過去を掘り下げるところや街の説明をするところはしっかりと書かれている。そこが読みやすくなっていた。
池田明季哉さんの問う「芸術」とはの答えが「生きているから」と出せたのは、少し驚きました。僕だったら、楽しいものは自分のスタイルで、他人に干渉されずに楽しむからと平凡な答えを出してしまうのに、「生きているから」はとても芸術を描く理由の真髄だと思いました。
よき
奨励賞を取るだけのことはあると感じました。馴染みのないブリストルの話なだけに変な固定観念もなくスッと話に入り込めました。内容には関係ないけど後書きで言っていた友人と2期連続で賞を取った話は驚きました。
電撃大賞の賞とってたので
電撃大賞の賞をとってた作品なので気になって購入。
ラノベらしい作品とはすこし違った内容だったけど、物語を読み進めて後半に行くにつれ、ぐんぐん先が気になる展開に。
最後はしっかりいい作品を読んだ余韻に浸れました。
Posted by ブクログ
グラフィティを題材にした斬新な内容。
ブリストルという街並み、そこで生活する人々、グラフィティに魂を燃やすアーティストたちの姿がまざまざと想像できる。少し乱暴なヒロインも魅力的だ。
でも、同じ物書きとして学ぶべき場所があると問われれば微妙なところだ。
情景描写は上手だから見習わなければならないだろうが、目指している路線が違うのであまり参考にはならないかもしれない。旅行記として読むのであれば楽しめるはず。
他人に何かを訴えるような作品はあまり好みではない。何だか全体的につまらない印象を持ってしまう。かといってそれが悪いという訳ではないのだが、どうにもしっくりこない。
今後の活躍に期待だろうか。
なんとも言えない。
良作
内容はグラフィティに焦点を当て、扱うジャンルをしっかり掘り下げて書いています。物語のほうは、わりと王道ストーリーで良くも悪くも普通な印象でしょうか。
Posted by ブクログ
イギリスはブリストル。グラフィティの聖地でのグラフィティライターたちの生き様を描いた、作者の実話に基づいた物語。
まず、表紙とタイトルの圧倒的なカッコよさ。それだけで読み始めたと言っても過言ではない。そしてグラフィティ。街の壁にスプレーなどでアートを描くという、日本だとただの落書きで、治安の悪さの象徴みたいな感じに思えるけど、ここでは文化の一つになっているらしい。ちょっと調べるとラスコー洞窟の壁画の話が出てくるのが興味深い。そういう目新しさも興味を持った一因。
ストーリーの部分では、伏線回収もあってちょっとミステリー味もありつつ、濃いキャラが躍動する感じで楽しめた。あとちょいちょい挟まれる欧米感のある表現のやり取りがクセになる。
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