ダリル・ブリッカーの作品一覧

「ダリル・ブリッカー」の「2050年 世界人口大減少」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 2050年 世界人口大減少

    2050年 世界人口大減少

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻1,800円 (税込)
    「これは、世界の『未来の年表』だ」 解説=河合雅司(『未来の年表』シリーズ著者・人口減少対策総合研究所理事長) 2050年、人類史上はじめて人口が減少する。 いったん減少に転じると、二度と増えることはない。 名門調査会社イプソスのグローバルCEOらが、世界各国にて フィールドワークを敢行。統計に加えた貴重な証言をもとに警告する本書。 この震撼シナリオが進むとすると、米中の覇権争いは予想外の展開を見せ インド、そしてアフリカの台頭も早まるだろう。 世界経済の行方、温暖化や格差・貧困などのSDGs問題、われわれの人生もが激変する。 著者によると、課題先進国・日本の「復活への切り札は一つだけ」 それは、「女性」か「若者」か「若い老人」か「AI」か「移民」か? 【目次より】 序章 2050年、人類史上はじめて人口が減少する 1章 人類の歴史を人口で振り返る 2章 人口は爆発しない--マルサスとその後継者たちの誤り 3章 老いゆくヨーロッパ 4章 日本とアジア、少子高齢化への解決策はある 5章 出産の経済学 6章 アフリカの人口爆発は止まる 7章 ブラジル、出生率急減の謎 8章 移民を奪い合う日 9章 象(インド)は台頭し、ドラゴン(中国)は凋落する 10章 アメリカの世界一は、今も昔も移民のおかげだ 11章 少数民族が滅びる日 12章 カナダ、繁栄する“モザイク社会”の秘訣 13章 人口減少した2050年、世界はどうなっているか

ユーザーレビュー

  • 2050年 世界人口大減少

    Posted by ブクログ

    人口動態について書かれた本を読むのも3冊目だが、どの本にも「出生率を上げる方法」なんて書いていない。歴史的にそれを達成した国も地域も存在しない。

    なぜなら、少子化は「都市化と女性教育の充実」が引き起こすものであり、それらは不可逆だから。都市では子供は農作業ができず負債になる。女性教育が進むと女性は学歴とキャリアのために晩婚化し、釣り合う相手を求め続け、知識と医療へのアクセスをもって子供の数をコントロールする。家族と離れるから血族、宗教によるプレッシャーも軽くなる。子育て支援ではこの現象に対抗できない。また移民の出生率も2世代目には移民先と同じ値になる。

    実際に、出生率が高止まりすると従来考えられてきたアフリカ各国、ブラジル、インドで少子化が進んでいる。これを現場で確かめているのが本書の価値だと思う。新型コロナウイルスの流行前に出版された本書の中ですら、出生率が人口置換水準の2.1を下回ると考えられる国が多数ある。国連の中位推計は当てにならない。ジェトロのウェブページで見たが、2025年時点で既に中国では百万人単位で人口が減っている。日本とは桁が違う。

    多分著者2人がカナダ人だから紹介されているのだと思うが、カナダは少子化に上手く対応しているらしい。つまり大勢の移民を受け入れて国民を増やしている。それはカナダに難民としてやってきたユダヤ人をドイツに追い返した歴史の反省であり、また元々人種がモザイク的に存在し、国家としてのアイデンティティが薄いというお国柄によるものだそうだ。日本で真似できるかというと道のりは遠そうだが、せめて民間で移民を受け入れる努力をするところは見習うべきだと思う。外国人の書いた本は新たな知識と視点を与えてくれる。

    確かに、不可避不可逆の少子化のなかで国民を増やしたいなら移民を募るしかない。しかし移民の出身国でも少子化なのだから、移民は各国で取り合いになる。少ない移民は吸引力の高いアメリカやカナダに行き、日本には来ない。日本は現実を直視して特に社会福祉を考え直すべきだろう。

    少子化は社会が進歩した結果である。都市化と女性教育を巻き戻せば繁栄できるわけではないし、そもそも巻き戻すことはできない。むしろ少子化によるメリットもあって、人が減れば環境破壊やエネルギー不足、食料不足は長期的に改善する。

    一方で、本書には2050年に人口が減りはじめるまで、つまり人類がそれまでは増え続けるなかで、平和と安定と環境をどう保つかという視点はない。これも難題である。

    0
    2026年07月16日
  • 2050年 世界人口大減少

    Posted by ブクログ

    【文章】
    とても読みやすい
    【ハマり】
     ★★★★★
    【気付き】
     ★★★★・

    2050年から人口は減少する。
    飢饉、自然災害、戦争、感染症などの外圧によってではなく、自分たち自身の選択による人口減少は、人類史上初めての経験。
    先進国だけでなく、発展途上国でも出生率は低下傾向にある。

    出生率低下の原因は、都市化と女性の教育水準の上昇。
    経済合理性の観点で考えた場合、子供を産むことは、農業社会では「投資(働き手が増える)」であるが、都市社会では、「負債」になる。
    女性に対する教育水準が上がるほど、子供の数が減る。

    田舎暮らしは環境負荷が高い。
    人々が暮らす場所は集約した方がエネルギー効率が良い。
    人口が減れば、地球温暖化に歯止めがかかる。

    日本が今の経済を維持・発展させていくには、移民の受け入れが必須。しかし、やみくもに移民を受け入れてしまうと、治安の悪化つながってしまうため、基準を設ける必要がある。
    ただ、移民を出す側の国の人口も減少傾向のため、長期的には移民に頼ることはできない。

    これまでのデータをみる限りでは、女性の教育水準と出生率には、負の相関関係があるようだが、今後、さらに教育水準が上がった場合でも、その相関関係が維持されるのかどうかは、気になるところ。

    0
    2024年08月15日
  • 2050年 世界人口大減少

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本やその他先進国、それに中国、アジア。人口減少はこれらの国々で起きていること。でもなぜか将来的には人口増加をなんとかしなくちゃならない。なんだか矛盾した考えを持っていた。

    しかし実はアフリカでもそうなるだろうということが実データや各国での聞き取り調査でリアルに実感できた。

    キーワードは女性だったのだ。女性が教育を受け、自分で自分の運命を決められる権利を持つ社会では同じことが起きる。これは腑に落ちた。

    とすると、フランスなどは人口減に踏みとどまっているように私には見えていたが(大多数の人はそう思っているだろう)、それもあくまで延命措置に過ぎないように思える。

    移民を増やすぐらいしか策がない。しかしそれも移民がその国に馴染んでくると、女性が権利を持ち、教育を受けていくと早晩その国の女性と同じように子供を産むことを避けるようになるのだから移民政策も焼石に水、ただの延命措置でしかない。
    それにそもそもどの国も人口減少し始めると他の国に移民する必要がなくなる。かくして移民政策も取ることができなくなる。

    女性を虐げ教育を受けさせず権利も与えない社会が世界から消え去った時、全世界で同じ状態になってしまうのだろう。

    とすると、先日中国で人口子宮システムを開発したとニュースで出ていたが、人類としてはいよいよ真面目に取り組むべき事柄だと実感する。もう人類は人口子宮で種を残すしか道はなさそうだ。SFではありふれた世界だが、その世界でなければならない必然性、理由ができてしまった。ロボットに人間を管理される世の中というテーマではなく人類が種を長らえさせるために必要な技術だったのだ。

    0
    2022年02月13日
  • 2050年 世界人口大減少

    Posted by ブクログ

    原本のempty planetも読みました。国連の予測に反して世界の人口が2050年から不可逆的に減り始めることの要因、つまり統計資料と著者らが世界をめぐって再発見した「都市化と女性の権利や教育水準の向上」が世界の人口を下げる要因になっているという主張には大変説得力がある論拠となっています。

    ただし、本書の問題点として、いわゆる発展途上国の人口が増えすぎて、先進国の人口が減り結局として経済や環境問題につながっているという論理を用いている感が否めません。先進国がこれまで、そして現在もさんざん地球の資源を消費し地球を破壊し続けた結果として、気候変動や生物多様性の喪失などの問題が発生しているわけで、途上国の1人当たりのエネルギー消費量や温室効果ガス排出量などは先進国1人当たりと比べてずっと少ないです。また経済に関しても今世界中で起きている、グローバリゼーションや資本主義を遠ざけ地域を守りつつ、大量消費をしなくても潤沢な社会をつくることを目指す社会運動の萌芽を見逃しているように感じます。
    それはこれまでの今の経済規模を保ちたいのなら移民を積極的に受け入れよという本書全体のメッセージにも言えます。

    0
    2021年12月29日
  • 2050年 世界人口大減少

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    女性の教育(性教育含む)、都市化、脱宗教化が進むと出生率が下がり、人口置換水準2.1かそれ以下になっていくことを様々な統計や世界中でのヒアリングから論じた本。
    ・韓国、ケニア、インド、ブラジルなどの中興国〜途上国でも押し並べて出生率が下がっている。
    ・移民を吸い寄せるアメリカでも、移民二世の出生率は一世より低く、黒人やヒスパニックでと白人の出生率も一般に思われているほどは離れていない。
    ・田舎では子供は労働の担い手だが、都市では労働力にならず、土地も高く親の求める教育水準も高いため少子化が進む。
    ・カナダは歴史的に辺境にあり人口が足りないため東欧などから移民を誘致していたことから、元々国のアイデンティティが希薄。加えて、教育レベルが高くカナダですぐに職にありつけるような優良な人材を多く受け入れてきたため、融和的。
    ・都市化と人口減少は環境負荷を減らす方向に向かう。(ニューヨーク州の一人当たり二酸化炭素排出量は全米で最も低い)

    ・世界中の女性へのヒアリングが自分の実感と合致する点が多く、納得感のある本だった。
    ・ムスリムの国ではどうなのだろうか?トルコなどは出生率が下がっていそうだけれど、原理主義的な国は女性への教育を否定しているからまだまだかかるかも。

    0
    2021年09月07日

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