金融データを分析する実践的な手法を主題としており、
重回帰分析から始めて、非線形問題を解くことのできる手法として、ニューラルネットワークの実装へと展開している。
複雑なDNNモデルの構築というよりは、どのような統計処理を行なっているのか、理解できる範囲の複雑さのモデルという感じ。
ニューラルネット
...続きを読むワークの題材としては、株価データを入力にして、
ブラックショールズ式のドリフト項とボラチリティ項の係数を推定するモデルを作成。
最後に、LTSMを用いたリカレントニューラルネットの実装までを行っている。
読後の印象は、AIを使っても、未来の株価を正確に予測することなどできないということ(予測の尤もらしさなら数値化できるかもしれない)。
それでも、古典的な回帰分析よりちょっと精度の良い分析ができるだけでも、ポートフェリオを作成する上で役に立つし、そこにビジネスが成り立ちうる。
本書の著者は、実務で金融サービスを提供している会社のようなので、地に足がついている感じは良かった。