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「スティアン・ウェストレイク」の「無形資産が経済を支配する―資本のない資本主義の正体」「無形資産経済 見えてきた5つの壁」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「スティアン・ウェストレイク」の「無形資産が経済を支配する―資本のない資本主義の正体」「無形資産経済 見えてきた5つの壁」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
無形資産 経済の形を変えつつある無形資産について、それが何なのか、なぜ・どう経済を変えているのかの説明と、どうやってうまく付き合って経済を発展させていけばいいのかの提言。
とても興味深く、経済の変化をデータに基づきながら学べた。
一方、そもそもの有形資産経済についてよりわかっている前提だと、より楽しめるのかもしれない。自分にはその点の知識は不足している気がする。
無形資産の特徴
スケーラビリティ
シナジー
サンクコスト
スピルオーバー
元は金融市場が事業に貢献するためにあったが、近年は事業が金融に日奉仕する体制が進んでいる。
経営者の役割は、権威を用いた社内市場の調整。特にコストが埋没している場合には調整が難しく高コストになるので、経営者の役割が大きくなる。無形資産は埋没してやすいので、経営者の役割と報酬は大きくなる。
ただ、無形資産企業においては権威よりもリーダーシップのほうが、追随者とともに自律的に良い組織を作れるという意味で、コストが低くなり、価値が高い。
リーダーは、追随者よりも知識豊富であり、かつ知識豊富であることを追随者に納得してもらう必要がある。
無形経済の進展により、強大な勝ち組企業とその他に二極化する可能性が高い。
一方で、無形経済においてはシナジーやスピルオーバー、協働などが重要であり、それらを持つ企業が成長しやすい。
ここには矛盾があり、無形経済で成長した強大な企業は、自分たちの保護のために、無形経済が発展しやすい社会制度を脅かしかねない。
この矛盾に対する解は今はないが、もし解を見つけた政府や自治体は、来たるべき無形経済において繁栄を享受するだろう。
Posted by ブクログ
英国人経済学者が無形資産について書いた『無形資産が経済を支配する』の続編。今回は、前著から導き出される問題点とその解決策を述べている。理解しづらい箇所も多々あるが、前著よりも体系的にまとめられており、概ね理解できた。資本主義社会における国家間、企業間の競争の中で、特効薬的な解決策がないことがわかった。政府にしろ企業にしろ、何かを行う場合には、必ずトレードオフがあって、全てが丸く収まることはなく、犠牲が出るということだ。
「(政治的な解決)国家能力の再構築を訴えても、選挙ではなかなか票を得られないし、こうした新制度を定着させるために必要とされる取引を行うには、創造性、巧妙さ、既得権益に立ち向かう意欲が必要だ。それには実務的で楽観的な考え方が必要となる。物事が実際によくなるのだという信念だ」p19
「過去の(高い)成長率に戻そうとして政治エネルギーを無駄遣いするのは愚かだ」p44
「(アップル社)その時価総額は2018年に1兆ドルほどだった。その有形資産は主に建物、現金などの貯蓄だが、アップルの時価総額のたった9%だ。残りの価値相当部分は無形資産にある。獲得に費用がかかり、劣化せず会社にとって有益だが、物理的ではないものだ。アップル社の無形資産は研究開発から得た知識、製品デザイン、広く信頼されたブランド、供給業者との価値ある持続的な関係、職員の企業内知識や関係、オペレーティングシステムのソフトウェア、その広大なデータリソースなどだ」p54
「(企業の拡大)企業がスケールアップしてシナジーを利用できると、魅力的な無形資産を持つ企業と魅力のない資産を持つ企業間の小さな差は大きく拡大される。だからトップ企業は後続企業を引き離して無形投資の報酬を獲得できる」p82
「(無形資産の問題点)無形経済の課題をこれほど大きなものにしているのは、旧来のシステムがロックインされているために、新しい技術への乗り換えや入れ替えが困難だからだ」p90
「制度的な刷新がなければ経済は成長から停滞に向かう。今までのやり方では、これから先はうまくいかない、という格言のとおり」p97
「(制度)その処罰が厳しいほど、他の条件が同じなら、信頼が維持される可能性も高まる。もっと信頼し合う社会に戻りたいかもしれないが、そうした社会は信頼を濫用する者に対して極めて厳しい罰則に依存していることが多い」p108
「(高等教育への疑問)イングランドと北部アイルランドの大卒者の34%は学位が必要ない職に就いており、これはアイルランドとチェコ共和国を除くあらゆるヨーロッパ諸国よりも高い水準にある。そして多くの大学学位は、個人を将来の仕事に向けて適切に訓練していないという発想は、政治家、企業のリーダー、世論のリーダーたちが広く口にするものだ」p146
「(研究資金の使い道管理やその評価の厳格化)とんでもなく非効率なやり方や学閥の専横はある程度なくしたが、一方で大量のブレークスルー的な業績を押さえつける結果となり、プロジェクトの提案書やコンプライアンスばかりにやたらに時間が割かれる結果となっている」p147
「特許訴訟は1990年代末の総R &D費用の14%を占めており、本当に驚くほどの無駄だ」p151
「システムが賢いのは、あなたが賢くなくても済むようにするためなのだ」p172
「中央銀行が金利を上げ下げすると、それは消費、投資、純輸出を通じて需要に影響する」p189
「無形資本は貸し手に担保として提供しづらいし、新興の無形ベースの企業はほとんど稼ぎがないから、無形リッチ企業は負債市場と伝統的な銀行をあてにできない。投資は内部留保やエクイティでまかなわれるしかない」p191
「クラウドファンディングは、ケチのつけようがないほど重要な資金調達イノベーションであり、意欲ある資本提供者を意欲ある企業につなげている」p200
「英米の銀行は昔から、社長の自宅の抵当権を事業融資の保証として使ってきた」p201
「(都市化の重要性・集積効果)マッチング効果、学習効果、共有施設の3つ」p216
「(ジョン・ポール・ゲティ)なぜ古典の学位を持った人に会社の経営をさせるのか尋ねられたとき、こう答えた。「石油をたくさん売ってくれるからだ。」彼にとって、ギリシア語やラテン語が石油事業に本当に有益なのか、それとも才能豊かな人々が古典学位を取得する傾向があるのか、などということはどうでもいい。同様に、従業員は自分個人のリターンしか気にしない」p273
「(トレードオフの重要性)国家や企業といった存在は、市民や従業員の便益となる集合財を提供するために、権威と中央集権的な統制を必要とする。だがそこには基本的なトレードオフがある」p305
Posted by ブクログ
最初に読んだとき、難しすぎて、よく理解できなかった。
ナニコレ?って思って、2021年11月21日の時点では
★ という評価にしたんだけど。。。
2022年1月19日
マイクロソフトが、米ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードを687億ドル(約7兆8700億円)で買収する、というニュースが世界中を駆け巡った。
メタバースへの先行投資で、その朝、日経新聞を読んでて
「あ、この前読んだ、本に書いてあったヤツだ」
って気づいた。
アメリカの有形資産と無形資産の推移のグラフを見て、すぐにピンときた。
かつては、先進国ですら、無形資産は添え物でしかなかった。
しかし、アメリカでは、1990年代半ばに、無形投資が有形投資を追い抜く。
そのことが、この本には書いてあるし
2ヶ月後に読んだ日経新聞の記事にも同じことが書いてあった。
日経新聞の記事をまとめると
マイクロソフトは、なぜ687億ドル(約7兆8000億円)もの金額で、ゲーム会社を買収しなければならなかったのか?
財務諸表を見ても、よく分からない。
アクティビジョンは株式上場企業で、2021年9月末時点の純資産が
1兆9000億円。
買収額がそれを超えた部分
つまりマイクロソフトが支払うプレミアム(のれん)は6兆円弱にものぼる。
ここ10年で6件以上の企業を買収したマイクロソフトにはすでに
5兆7000億円ののれんがあり
新たな買収でそれが2倍以上に増える。
「払い過ぎだ」との声がある一方
「現在の財務諸表を基準にする点にこそ問題がある」との見方もできる。
のれんとは「会計監査で認識できない見えない資産」
現在の会計基準は製造業が主役だった時代に基礎ができたため
無形資産を計測しにくい。
有形資産の少ないIT企業は純資産が小さくなり
買収される際はプレミアムが大きく見えやすい。
アクティビジョンも本当の価値は1兆9000億円と7兆8000億円の間
マイクロソフトはメタバースのもたらす成長余地に期待を寄せ
デューデリジェンス(資産査定)の結果を受けて
のれん部分の6兆円弱を明確な無形資産だと考えた。
逆に言えばIT企業の無形資産がどの程度になるかは定期的な会計監査ではなく
M&A(合併・買収)の際に初めて顕在化する。
他のIT企業にも似た動きはあろうが
注目すべきは財務諸表には映らない「見えないメタバースの資産価値」になる。
この記事を書いた人
日経新聞コメンテーター:中山 淳史
自動車、電機など産業動向、経営トレンドに精通。編集委員、論説委員などを経て
2017年2月より現職。「GEと東芝」「移動の未来」などで講演多数。
2001年の米同時テロをニューヨーク駐在時に取材。アルゼンチン留学も。
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本を読んだだけでは、オレには内容が理解できなかったんだけど
日経新聞のこの記事読んで、やっと、意味が分かったわー。
この本の評価を、★ から ★★★★ に引き上げた。
これは、重要な本だ。
さて、本書の内容に戻る。
34
図2-1 アメリカの有形資産と無形資産の推移
かつては、最先進国ですら無形資産というのは添え物でしかなかった。
アメリカでは、どうも、1990年代半ばに、無形投資が有形投資を追い抜いたらしい。
53
知識生産もGDPを引き上げる
95
なぜ無形投資はスケーラブルなのか
97
ウーバーの運転手やAirbnbホストやインスタグラム利用者のネットワークやHTMLのちからや、ウェブの元となっている無数の規格は、無形資産であり有形資産ではない。
98
グーグル、MS、フェイスブックは、かつての製造業の巨人に比べて必要な有形資産が少ない。
99
グーグルの検索はアルゴリズムが最高でほぼ無限にスケーラブルなら、ヤフー検索なんか使う理由はあるだろうか?勝者総取りシナリオが普通になるだろう。
105
スピルオーバー
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「スピルオーバー効果」の解説
スピルオーバー効果
spillover effect
漏出効果,拡散効果という。
元来,公共経済学の分野での用語であり,公共サービスの便益が,給付を行なった公共体の行政区域を超えて拡散し,費用負担をしていない周辺の公共体もその便益を享受する現象であり,ある種の外部経済効果である。
たとえば,公園,公共施設の便益が周辺に及ぶ場合のほか,河川の水質規制の強化が下流域の他の公共体にその便益が拡散する場合などがあげられる。
最近では,技術開発の分野で,その効果が本来意図した業種を超えて他の関連業種にまで波及することを指していうこともある。
まとめ
グラフがいっぱいあるのは、視覚的に理解できるので分かりやすかった。
カタカナになった英語が、分からないものが多かった。
オレはモノを知らなさすぎる。
頭の良い翻訳というのは、ムダに、分かりにくい表現は使わない、ということを、山形浩生は分かっているはずなのに、どーして、こんな日本語になっていないカタカナ英語を多用するの?