フィリップ・フックの作品一覧
「フィリップ・フック」の「サザビーズで朝食を」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「フィリップ・フック」の「サザビーズで朝食を」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
著者のフィリップ・フックはサザビーズの取締役を務めており、アート業界で40年のキャリアを持つという人物だ(サザビーズのウェブサイトには彼の略歴が載っている)。これまでにも何冊か美術にまつわる本を書いていて、何冊かは邦訳も出ている(同じ訳者による『印象派はこうして世界を征服した』(白水社)や、意外なところでは『灰の中の名画』という推理小説もある)。
本書でフックが論じているトピックはとても幅広い。ただし、本書に一貫して流れているテーマというものはある。「何が絵画の価格を高めるのか?」という疑問に対する答え――著者の40年にわたるアート業界での経験に裏打ちされた答えが、本書の大きな柱だ。邦訳に付けられた副題「競売人が明かす美とお金の物語」は、この本の内容をとてもよく表している(原書には「アートの世界の一から十まで」という副題が付いている)。
本書はボリュームがある本て、手に取るとずっしりと重さを感じる。でも、気軽にどんどん読み進められるのはフックの語り口の軽妙さのおかげだろう。5章の「用語集」はフックによるアート版「悪魔の辞典」で、読んでいて思わず笑ってしまう。絵画(やお金)にまつわるウンチクのような話も多く、本を読み終えた後にはきっと、誰かに内容を話したくなるに違いない。「絵を見る時には描かれた人物の口もとに注意するといいよ。口もとに笑みがあるかどうかで値段が何倍も変わってくるからね」。
個人的にオークションの関心があるため、オークション会社が採用していた(今もしている?)という「(売値)保証」「取消不能の入札」の2つの仕組みが興味深かった。
Posted by ブクログ
これまでよく知らなかった美術の世界が、著者のウィットに富んだユーモアと共に繰り広げられる。あまりアートに詳しくなかった私は、新たに画家の名前が出て来るたびにインターネットで絵画を検索し、知見を広めると共に本を深く理解することができた。
絵画のビジネスはとても人間臭いと感じる。また、他の業界での人々の思惑とあまりに遠いわけでもない。例えば、金融といった、もっとも対極にあるような業界と比較して、対象にまつわるエピソードや希少性を語ることによって価値そのものが上がるという点は同じだ。
これを機に、アートがより身近になり、好きな作品の一つでも買ってみようという気になった。