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小説・文芸
Posted by ブクログ
中国語で書かれた未発表の本格ミステリー長編を募る文学賞で2009年に創設された、文学賞の「第4回島田荘司推理小説賞」受賞作。
中国の孤児院で育ち、富裕なドイツ人夫婦の養子となった盲目の青年、阿大(アーダイ)ことベンヤミン。
中国で六歳の少年が木の枝で両目をくり抜かれる凄惨な”男児眼球摘出事件”が発生。
ベンヤミンは被害者の少年を力づけ、同時に事件の真相を暴くべく、お目付け役のインターポール捜査員・温幼蝶(ウエンヨウデイユ)とともに中華文明発祥の地・黄土高原へと旅立った。(以上、裏すじより)
この小説には一つ叙述トリックが含まれています。
タイトルである『黄』がキーポイントです。
そして引用されている一編の詩もキーポイント。
遥か東方に一條の江あり、その名を長江という
遥か東方に一條の河あり、その名は黄河という
いにしえの東方に一條の龍あり、その名を中国という
いにしえの東方に人々あり、彼らは龍の末裔なり
巨大な龍に守られて我らは成長し、やがて龍の末裔となりし
その黒い瞳、黒い髪、そして黄色い肌、永遠、それは龍なり
以下ネタバレですが、
そのトリックは、とてつもなく大掛かりで大胆でしたが、悪人が登場せず、周囲の善意がかんじられる、前向きな話で、読後感は悪くなかったです。