心理カウンセラーのステラ。
20年前、海辺のリゾート地で少し目を離した隙に娘アリスが行方不明に。
ある日、父を失ったことをきっかけに不眠症に悩まされていると、一人の娘がカウンセリングに訪れる。
娘はイサベルと名のるが、一目見た瞬間にアリスであることを確信する。
偶然なのか、何か企みがあってのことな
...続きを読むのか、そもそも彼女は本当にアリスなのか。
その日からイサベルの正体を探ることに囚われるステラ。
幼い頃から抑圧され統制された生活を余儀なくされたため、自信のない学生生活を送りながらも次第に自立に目覚めるイサベル。
イサベルからの惜しみない無償の愛情を要求し、ステラとのカウンセリングに難色を示す、イサベルの母シャステン。
3人のどこか不安定な女性たちの繰り広げる心理サスペンス。
中盤までの日に日に増していくステラの狂気と執着心の書きっぷりが、じわじわと失われる正常性を巧みに描き、心のざわつきが止まらない。
もしやそっち方向かと思いきや、まあやはり落ち着くところに落ち着いた。