作品一覧

  • 人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

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    韓国の女性人類学者が科学雑誌(日経サイエンスのようなもの?)で連載した記事をまとめたもの。
    人種や生態系に対する著者の控えめで真摯で、それでいながら啓蒙的な姿勢が素晴らしい。

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    2019年02月23日
  • 人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

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    普通の摂食としての食人はなかった。食人は儀式的なならわし。クール―病などたんぱくプリオン異常の原因となる。

    ゴリラとチンパンジーの交尾戦略。
    ゴリラは、あらかじめ序列を決めておく。メスの発情期に合わせて戦わなくてすむ。メスは楽。
    チンパンジーは、メスの発情期が決まっていない。精子が多い。オスの精巣は類人猿のなかで最大。
    ゴリラもチンパンジーも、だれが親かはわからない。子育てに手を掛けない。

    メスの発情期がわからなければ、オスはいつも食べ物を運ぶ必要がある。

    ラブジョイ説=セックスと食べ物の交換によって一夫一妻制が生まれた、とする説。その反対説が、人間は父親という文化的な役割をもつ、とする

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    2020年11月21日
  • 人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

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    韓国出身でカルフォルニア大学の人類学教授である著者が韓国の一般向け科学雑誌に書いた文章をまとめて書籍化したもので、文体と切口はくだけた感じだが、人類学の最新の知見からヒトの社会的・文化的生物としての成り立ちを考察する内容で、教科書的に網羅するものではないが、気楽に知的な内容が楽しめる。
    この前に読んだ『絶滅の人類史』とかぶる部分も多いのでスピーディに読んだが、この本のオリジナルな見方も複数あり、なかなか面白く読めた。

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    2019年09月28日
  • 人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

    Posted by ブクログ

    こういった学問は自然人類学にジャンル分けされるらしい。

    ジャケットからも”サルから人間への進化史”を学術的に描いた本かと思ったが、タイトルを読んでみると全然違う。
    そこで読んでみたら…。

    月刊誌に連載されたコラムを一つにまとめたもので、(一般向けなので)当然、学術的というより分かりやすく面白く書かれてある。

    これを読む限り、私たちが子供の頃に習った人間はサルから進化して・・なんて単純な話ではないというのがよく分かって面白い。
    何より、古臭いイメージの人類学が、遺伝子解析を元に、わずか指の骨の破片から性別・年齢・身長や、(生存していた)年代はおろか、どの人種の遺伝子を引いているかまで分かる

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    2019年08月31日
  • 人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

    Posted by ブクログ

    最新の知見による「サル学」のエッセイだが、わかりやすく現在の到達点がよくわかり、翻訳もこなれている。実に興味深い本だ。
    本書によると「色の薄い皮膚がヨーロッパに出現したのは5000年前」とある。白人の誕生がつい最近だったとは驚く。DNA考古学の進歩は凄まじいものだと思った。
    これが事実なら人種差別とは一体何なのだろうか。その馬鹿らしさを痛感する。人間とは何と見かけに左右される愚かな存在なのか。
    我々はどこから来て何処へ行くのかとは永遠の問いだが、本書を読んで全く同感する思いを持った。

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    2019年02月26日

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