この本の第一版は1980年に発刊とのこと。38年の歳月を超えての新版ですが、その間のメディア産業の激変を網羅しています。なんとなくわかっていた気になる変化をしっかりグラフで示してくれる好著だと思いました。今年、手にした書籍「ソーシャルメディア四半世紀」のように「変えていく側」からの歴史と違い、なんと
...続きを読むなく「変えられていく側」いや「失っていく側」である旧来メディアからの視点を引き摺っているところが、「4マス」という言葉がまだ存在していた頃の人間にとってのわかりやすさの要因であり、第一版から新版へ同じタイトルで定点観測している風の仕立てが効いています。したがって章立てで前半から後半に向かいながら「挽歌」から「カオス」にシフトしていく感じがしました。これから38年後、どんな「図説 日本のメディア 第三版」が書かれるのか?いや、それは5年後に書かれなくてはならない本かもしれません。